「昔はナンパされたことも…」39歳・元TBSアナが明かす“アラフォーの孤独感”

0

2025年07月04日 09:20  女子SPA!

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

女子SPA!

写真
 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(39歳・以前は小林悠として活動)。

 TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。
 第41回となる本記事では、アンヌさんが最近襲われるという「孤独感」について綴ります(以下、アンヌさんの寄稿)。

◆家にこもっていると、強烈な孤独感に襲われる

 最近、強烈な孤独感に襲われることがありました。

 気づいているんです。それは決まってずっと家にこもっている日が続いているときにやってくるということ。

 私は文章を書く仕事もしていますし、大学院にも通っているので、執筆のため自宅に缶詰状態の日が続くことがあります。

 あえて人と会わないようにしていることも影響しているでしょうが、そうやってずっと無言状態を続けていると、「私はどうしていつも一人なんだろう」とか、「私は誰からも気にされてないなぁ」とか、そんなとんでもないマイナス思考がぐわーっと襲ってくるのです。

 これって在宅ワークが多い方に比較的ありがちな現象らしいですが、人間のメンタルというのは本当に一筋縄ではいかないもので、忙しすぎれば、あぁ休みたいと言って一人になりたくなり、一人の時間が続いたら続いたで、虚しさに襲われる。

 本当に勝手だなぁと思いつつ、私のように、いきなり孤独感に襲われるのもわかるという方、いらっしゃるのではないでしょうか?

 自分でも思いますが、余計なことを考えてしまうのは暇な証拠という説もあります。

 とにかく余計なことを考えないで、自分のすべきことに集中する脳の機能を持ち合わせていれば良いのでしょうが……それができない。

◆SNSで気持ちを吐露すると、あるメッセージが

 最近はThreadsなどに、メモがわりも兼ねてこういった心境を吐露することが多いのですが、幾人かの方がコメントをくださったり、DMをくださったりと連絡をくれました。優しいね皆……。

「人と比べてしまうから、今の自分にないものが欲しくなるのではないですか」とか、「私もそういうときあります!」などメッセージはさまざま。

 中には、「そういうときは恋をしましょう」とメッセージをくださった方もいらっしゃいました。

 恋……ね。

 本当に素敵なことです。それがたとえ片思いであっても。

 しかし、アラフォーになって感じるのは、誰かを好きになるって尊すぎる、場合によっては結構難しい事案であるということ。

◆今思えばモテていた20代のアナウンサー時代

  私は一度お付き合いを始めると比較的長く付き合うタイプですので、ものすごく経験豊富というわけではないですが、20代のアナウンサー時代は、今より断然恋愛をするチャンスが多かった気がします。

 あと、自分に若さが失われたのは、はっきり言ってこんなにさまざまな可能性を狭めるのかとも実感しています。悔しいですが。

 昔は本屋さんで紳士的なナンパをされたこともあれば、旅先のJR列車内でいきなり名刺を渡されたりとか、結構ザラにありました。

 今思えばモテていた。

 しかしはっきり言って、20代のころの私より、今の私のほうが話も面白いし、おしゃれだし、気も効くし、正直おすすめ(笑)、なのですが、そうはいかない。

 北海道ではナンパなんてされないぞ(あ、昨年の年末一回だけあった。忘年会マジックですね)。

 地方在住アラフォーが感じるのは、ただボーっと自宅と出先を往復しているだけでは、いい意味で平穏な、なにもおこらない日常が積み重なっていくのみ。両思い云々の前に、まず片思いレベルから一生懸命始めないとというお話になってきます。

 今なら皆マッチングアプリ? を使うのが常識なのでしょうか? 地方在住で、アラフォーの私はよっぽど頑張らないと恋愛の第一歩を踏み出すのも大変。

 うむ、厳しすぎる。みんなどうしてるんだろう。

 今は仕事に集中しよう! という考え方もありますが、恋はいいよ、というアドバイスもよくわかります。

 歳が近い独身の友人と会えば、話題と言えば、最近ちょっとこのアンチエイジング方法が気になるとか、体の調子が悪いとか、健康問題やら美容問題に花が咲く日が増えてきていますが、時折そうした恋愛関連の話になると……〇〇さんがこんなところでこんな出会いがあったらしいと耳にして「えー! すごい!」と驚くばかり、なんてことも。

◆こんな幸せな日常があるのに

 さて、ここまで書いてきましたが、実は仲良しに「こんな可愛いワンちゃんがいて羨ましい。こんな子がいたらずっと家にいるし私なら幸せだ」としみじみいわれ、今更ながらハッとした私。

 本当おっしゃる通り。無償の愛でいつでも私の帰りを待ってくれて、家で作業していても時折様子を覗きにきて、テーブルにそっと顔を乗せてこちらをじっと見てくれる。

 普通に考えたら、こんな幸せな日常があるのにね。在宅ワーク続きで孤独感がうんぬんなんて思う時点で、なんて私は贅沢な馬鹿野郎なんだと純粋に反省した次第。

 結局は、人間無い物ねだりをやっちゃう。ときには冷静にならないと。寂しいなんて、言っちゃダメだわ。

<文/アンヌ遙香>

【アンヌ遙香】
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道札幌出身、在住。現在はフリーアナウンサーとしてSTV「どさんこWEEKEND」メインMCや、情報番組コメンテーターして活動中。北海道大学大学院博士後期課程在籍中。文筆家。ポッドキャスト『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。Instagram: @aromatherapyanne

    ニュース設定