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石川県・能登半島では毎年夏になると、灯籠(とうろう)を引き回す伝統行事「キリコ祭り」が各地で催される。「キリコ」とは灯籠のことで、大きいものでは重さ約4トン、高さ15メートルを超える。その祭りの皮切りとなる「あばれ祭」が5日深夜、能登町宇出津(うしつ)地区でクライマックスを迎え、最大の盛り上がりを見せた。
祭りは地区にある八坂神社の祭礼。暴れる様子が祭神を喜ばせるとされ、約350年以上前から続くと言われている。今年は4日に始まった。
最終日の5日夜には、2基の神輿(みこし)が町中心部を回り、途中で住民らが路上で神輿を投げたり壊したりしながら進んだ。八坂神社の手前の梶川ではたいまつがともされ、火の粉が舞う中、神輿が投げ入れられ、住民らが川の中を神輿を担いで進んだ。
祭礼委員長の新谷俊英さん(71)は「能登半島地震からの復興が一歩ずつ進んでいることを見せられた。これが能登のキリコ祭り復活の起爆剤になれば」と話した。
石川県の教育委員会によると、能登半島の6市町では例年7月から10月にかけて約230のキリコ祭りが開催される。しかし、2024年は元日の地震や9月の豪雨の影響で、30の祭りしか実施されなかった。【岩本一希】
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