破天荒な教師が、マジメな女子高生を生活指導室に呼び出し…服装が「自由な校風に反する」!?【漫画】

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2025年07月07日 16:10  まいどなニュース

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はじめて履いたお気に入りのスニーカーで世界が輝きだす(ニッカさん提供)

気づけば正しさやモラルを優先するために、自分の気持ちや好きを置き去りにしていたという経験はありませんか。漫画家のニッカさんがSNSに投稿した作品『自由と書いてギャルと読む』は真面目な女子高校生が型破りな教師との出会いを通して、少しずつ自分の中に秘めていた「自由」を取り戻していく物語です。

【漫画】4日間のギャル補習とは?『自由と書いてギャルと読む』(全編を読む)

話は高校に通う真面目な女子高生・淡路が、ある日突然生活指導室に呼び出されるところから始まります。なぜ呼び出しを受ける事になったのか心当たりがないまま部屋に向かった彼女を待っていたのは、学年主任の成田先生でした。

成田が淡路を指導対象とした理由は、なんと「真面目すぎる服装」が自由な校風に反するというもの。成田は淡路に、校訓は“自由”であるにもかかわらず「それは自分の意思で選んだ服装なのか?」という疑問を投げかけます。

この疑問に納得できない淡路は、「マジメにしてて何が悪いんですか」「先生だって不自由じゃないんですか?」と成田に問いかけます。確かに成田はシャツとスラックスを合わせた一般的な教師像に当てはまる服装でした。しかしスラックスの裾をたくし上げると、靴下はルーズソックスだったのです。

ルーズソックスを淡路に見せつけながら、成田は「先生の服装は不自由ではない。これはスタイルだ」「好きでやってるんだ、自分の意志で。淡路さんはどうかな?」と、再び問いかけるのでした。さらに成田は、「この世で最も自由な存在=ギャル」という独自の価値観に基づき、淡路に対して“4日間のギャル補習”をおこなうことを宣言します。

成田がおこなうギャル補習では、ギャル雑誌の音読から始まり、ポーズの取り方、メイクなどギャルの自由らしさを学んでいくことに。淡路は補習でギャルを学べば学ぶほど、不自由な自分とのギャップに苦しみ始めます。その理由は、彼女の実家が有名な旅館であることです。

淡路は幼い頃から服装や言動に厳しいルールに従うことを強要され、自分らしさを押し殺すようになっていたのです。

しかし、淡路が成田に自らの家での不自由さを話すと、成田は「それ今関係なくね?」とギャル語で返答します。この一見冷たく聞こえるセリフには、「これからは自分で選ぶべき」という強いメッセージが込められていたのです。

続けて成田は、自身の推しのギャルが残した名言「人生は、フラペチーノ!」を淡路に贈ります。この言葉は、スターバックスで提供されるフラペチーノが、さまざまなカスタムで好みの味を作れることから生まれたのです。別の商品をおすすめされても、他人から変だと言われても、自分で好きなクリーム量などを選べるフラペチーノのような人間になってほしいと成田は語るのでした。

家に帰った淡路は自分にとってのギャルについて考えます。そこで淡路が取り出したのが、実はドラマの主人公のファッションに影響され、密かに購入していたスニーカーです。買ったもののスニーカーを履く勇気がなかった淡路は、成田に後押しされながら思い切って履いてみます。すると淡路の心の奥にあった“自由になりたい気持ち”が開花し、今までの不自由が報われたように感じるのでした。

自由を楽しむことの尊さを描いた同作について、作者のニッカさんに詳しい話を聞きました。

やめたらええやん!それ(今の状況)、自分で選んでるんやで?

ー同作を描いたきっかけを教えてください。

このマンガはオンラインスクールの課題で制作しました。お題が「教師」だったので、自分の好きなテーマである「ギャルマインド」を掛け合わせてみようと思ったんです。最近は、ギャルが登場するマンガは人気があるので、ありきたりな設定だと、他の方と内容がと被ってしまうかもしれないと思い、「ギャルをリスペクトしている先生が指導する」という少しずらした方向になりました。

ー「人生はフラペチーノ」は名言ですね。これは本当に存在する名言なのでしょうか?

実はこの言葉は創作です(笑)普段、日記やメモにふと思いついたことを書きためているのですが、その中のひとつに「人生はスタバ、カスタム自由」というフレーズがあって。それをより“ギャルっぽく”アレンジして「フラペチーノ」に変換しました。

ただ、やりたくない仕事を「辞めたい辞めたい」と言いながら続けていた頃、ギャルっぽい友達に、「やめたらええやん!それ(今の状況)、自分で選んでるんやで?」と言われたことがあって、その時に殴られたような衝撃を受けた記憶があります。

当時の私は、世間体などを気にしすぎていて「簡単に言うな!」と内心ムッとしたのですが、その後さまざまな経験を経て、「あれは正解だったな。好きに選んで良かったんだな。」と思うようになりました。

最終的に、「人生はスタバ、カスタム自由」というメモの言葉を、より"ギャルっぽく"なるよう「フラペチーノ」に変換しました。その他の言葉は、基本的にはストーリーを考える中で思いついたものですが、「自由と責任はセット」だけは、小学校のときの先生が朝礼で言っていた言葉をお借りしました。

ー同作の続編はないのでしょうか?

こちらは読み切りとして制作したお話なので、今のところ続編の予定はありません。ただ、描いていて楽しかったので、もし続きを思いついたらまた描いてみたいな、とは思っています!

(海川 まこと/漫画収集家)

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このニュースに関するつぶやき

  • 人生はペペロンチーノですか。ウソみたいに単純な素材の組み合わせから思い掛けない程の豊かで奥深い味わいを得られるのですね。別に目を剥くような破天荒である必要も無いような。
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