日本CTO協会は2025年6月24日、「DX Criteria」のバージョン202506と「生成AI活用ヒアリングレポート」を公開した。
生成AI活用ヒアリングレポートは、GMOペパボ、DMM.com、MIXIなどの8社に生成AI(人工知能)に関する取り組みについてヒアリングした結果をまとめたもので、各社の具体的なアプローチや特徴的な取り組み、導入効果、課題などが示されている。
●ハルシネーションやセキュリティの対策は各社どうしている?
レポートは、「経営の関与について」「業務効率化と創造性向上」「開発プロセスの変革」「生成AIのサービス組み込み」「生成AI導入の効果・課題と未来への展望」の5つのテーマで構成されている。先進企業が生成AI活用にどのように取り組み、経営陣がどのように関与しているか、生成AIをどのように日常業務に取り入れ、効率化や創造性向上を実現しているか、エンジニアが生成AIをどのように活用し、開発生産性や品質の向上、働き方の変革につなげているかなどについて触れている。
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生成AI導入の効果・課題と未来への展望では生成AIに関する課題と、その対応策が紹介されている。例えばハルシネーション(AIが事実に基づかない情報をあたかも真実のように生成してしまう現象)への対策としては、人間による確認を徹底する企業が比較的多く、「運用として必ず人間が確認する体制を整える」「信頼できる情報を参照させる」といった対策を取っていた。
●「DX」の文脈でも存在感を増す生成AI
生成AI活用ヒアリングレポートを作成した背景には、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進において、生成AIの重要度が増していることがある。
日本CTO協会も、DX推進に当たって、生成AIの活用が企業にとって重要なテーマだと認識している。一方で、生成AIの活用はまだ始まったばかりであり、「現時点では確立されたプラクティスとして『DX Criteria』(同協会が公開しているDX推進のためのガイドライン)に組み込むことは難しいと判断した」と日本CTO協会は説明している。
そこで、同協会は、実際に生成AIを活用している先進的な8社にヒアリングし、それぞれの企業がどのようにAIを使っているか、得られる成果や顕在化した課題にはどういったものがあるのかといった内容をレポートとしてまとめることにしたという。
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