歌舞伎俳優の片岡我當さん死去、90歳 上方歌舞伎の立役で活躍 歌舞伎観客の裾野拡大に尽力

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2025年07月17日 20:14  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

片岡我當さん(2020年1月撮影)

歌舞伎俳優の片岡我當さん(かたおか・がとう、本名片岡秀公=かたおか・ひできみ)が、5月11日に都内の病院で肺炎で死去したことが17日、分かった。松竹が同日に発表した。90歳。既に密葬を執り行ったという。


片岡さんは13代目片岡仁左衛門の長男。1940年(昭15)10月に大阪・歌舞伎座「近頃河原の達引」のおつるで片岡秀公を名乗り初舞台に立った。1971年(昭46)2月に大阪・新歌舞伎座「二月堂」良弁大僧正、他で5代目片岡我當を襲名した。


朗々たるせりふ回し、スケールの大きな舞台姿で立役として上方歌舞伎から江戸歌舞伎まで幅広い役どころを務めた。上方歌舞伎の継承に熱心に取り組み、「上方歌舞伎会」などで上形の若手俳優の指導にも尽力した。長年にわたり関西における学生を対象とした「歌舞伎鑑賞教室」を行い、歌舞伎観客の裾野を広げるなど、大きな功績を残した。


最後の舞台は、2020年2月歌舞伎座における「十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言『八陣守護城』」だった。

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