ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)/2025MotoGP第15戦カタルーニャGP スプリント 9月6日、2025年MotoGP第15戦カタルーニャGP MotoGPクラスのスプリントがカタロニア・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチームのファビオ・クアルタラロは2位表彰台を獲得。アレックス・リンスは15位でフィニッシュした。
初日と同じく朝から日差しが強く、路面温度が41度まで上昇してフリー走行2回目がスタートした。ヤマハのふたりはフロントにミディアム、リヤにソフトのタイヤ選択でコースイン。クアルタラロは開始8分ごろに1分39秒427の3番手タイムを刻むと、セッション終盤にも自己ベストを更新し、1分39秒237で3番手で終えた。リンスは残り10分に5コーナーで転倒してしまい、前半に記録した1分40秒238で22番手となった。
続く予選はふたりともにQ1からQ2進出に挑む。予選までに路温が31度と10度近く下がった。クアルタラロは1回目のランで2回連続でアタックし、1分38秒417で3番手につける。2回目のアタックでは、1分37秒906で最速タイムをマークし、唯一1分37秒台のセッショントップでQ2にコマを進めた。
一方のリンスは、最初のアタックでは1分39秒台に留まったが、2回目で1分38秒918に上げて11番手となる。2回目のアタックでも自己ベストを上げるものの、1分38秒526で10番手。スプリントレースと決勝は20番手グリッドからのスタートとなった。
予選Q2に進出したクアルタラロは、1回目のランで1分37秒968で一時トップタイムをマークするも、直後アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)が上回り2番手でセッションを折り返す。2回目のランでも勢いは止まらず、さらに自己ベストを更新し、1分37秒803で2番手グリッド獲得を決めた。
午後のスプリントレースは12周。気温28度、路面温度41度となり、全車がミディアム/ソフトとタイヤ選択に違いはない。フロントロウからスタートしたクアルタラロは、序盤からマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)と2番手争いを繰り広げる。
中盤以降はトップ2台ほどのレースペースは無いものの、後方とのギャップをコントロールしながら3番手を維持。残り4周でトップのアレックス・マルケスが転倒したことで2番手に上げる。前後の差をキープし続けたクアルタラロは、スプリントでの自己最高位となる2位でチェッカーを受け、9ポイント獲得を果たした。
一方のリンスは、オープニングラップで22番手にポジションを下げる。2周目にロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)をオーバーテイクして21番手に戻してからは、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)の後方で機会を伺う。
6周目にアレイシ・エスパルガロ(ホンダHRCテスト・チーム)がバニャイアの先行を許し、リンスとバトルを展開。上位ライダーのリタイアが相次ぎ、9周目に16番手となったリンスは、残り2周でアレイシ・エスパルガロをオーバーテイクして15番手に浮上。その位置を守り、15位でフィニッシュした。
ヤマハ勢においては、プリマ・プラマック・ヤマハMotoGPのミゲール・オリベイラがスプリントで10位、ジャック・ミラーは12位フィニッシュで大会2日目を終えた。
ファビオ・クアルタラロ(予選:2番手、スプリント:2位)
「この2位は、自分にとってスプリントでのベストリザルトであり、大きな意味がある。マルケス兄弟、そしてアコスタと激しいファイトができたよ! 過去数戦、難しいレースが続いた後に再びこうやってパルクフェルメに戻って来られたことも本当に嬉しい」
「彼らとバトルができたこと、そして、自分たちがそれほど離れていないことを確認できたのはとても良かった!ファンのみんなに感謝したい。スーパーハッピーだ!」
アレックス・リンス(予選:20番手、スプリント:15位)
「スプリントレースは後方からのスタートで、とてもタフな戦いだった。キーポイントは午前のセッションにあって、FP2で5コーナーで転倒してしまい、すぐ後に予選がスタートした。100%の自信を持てず、一部のセクションでタイムを失ってしまった」
「スプリントは20番手からのスタートで、全力を尽くしたけど、最後方からのレースはいつものように難しい展開になったよ。ペッコ(バニャイア)とアレイシ(・エスパルガロ)の走行ラインを見ながら走ってた。コーナーで抜くことができても、ストレートでポジションを失ってしまうんだ。13〜14コーナーでアレイシをオーバーテイクしたけど、その後のストレートで彼とマーベリック(・ビニャーレス)に抜かれてしまった。ただ、2コーナーで彼らがワイドに膨らんだから再び抜き返せたよ。今日は少しでもバトルを楽しむことができた。明日のレースも厳しいものになると思うけど、タイヤマネジメントに集中する必要がある」
[オートスポーツweb 2025年09月07日]