中国の習近平国家主席=9月30日、北京(EPA時事) 【ワシントン時事】世界銀行が7日公表した東アジア太平洋地域の途上国経済見通しによると、2025年の全体の経済成長率は4.8%と、4月時点の予想から0.8ポイント上方修正した。26年は4.3%で、0.2ポイント引き上げ。トランプ米政権の高関税政策を巡る不透明感が後退する中、中国の予想引き上げを反映した。
地域最大の経済規模を誇る中国の25年成長率は4.8%(4月時点は4.0%)、26年は4.2%(同4.0%)。輸出の伸び減速や、財政刺激策の減少を受け、成長は鈍化基調をたどる。
他の主要国では、インドネシアの25年成長率は4.8%、マレーシアが4.1%、ベトナムは6.6%。
世銀は東アジア太平洋地域がこれまで、輸出主導で労働集約型の成長を遂げてきたが、「今や保護主義の高まりと政策不透明感の増大、低調な世界経済に直面している」と懸念。各国に「大胆な国内改革」や、教育とデジタル関連への投資を求めた。