『悪魔の人間観察 “見た目”から相手の本性を透視する方法』鈴木まり 飛鳥新社 「人を見た目で判断してはいけない」とはよく言いますが、「人は見た目がすべて」なんて言葉があるのも事実。心理カウンセラーで東洋医学研究家の鈴木まりさんが著した『悪魔の人間観察 "見た目"から相手の本性を透視する方法』は、まさに後者にもとづいた一冊だと言えるでしょう。
「人間はね、体型、顔のつくり、肌質、髪質、歯並び、話し口調を見れば、どんな気質の人間なのか、どこが地雷ポイントなのかまで一発で分かるのよ」(本書より)
本書は相手の見た目から、その人の生活習慣や地雷ポイント、なりやすい病気、弱点、さらには本性まで見極めるという方法を紹介しています。
本書でまず押さえておきたいのが、人間は大きく分けると次の3タイプに分類できるという点。
「火のヒト」
建設的思考でリーダー気質な半面、激情的、攻撃的な傾向があるタイプ。
「土のヒト」
一つのことをコツコツ進める職人気質な反面、執着的で被害者意識が強いタイプ。
「風のヒト」
頭の回転が速くフットワークが軽い反面、衝動的で安定感がないという面を持ち合わせているタイプ。
自分、もしくは相手がどのタイプなのかは見た目から判別が可能とのこと。たとえば、「骨格と体型」が中肉中背であれば「火のヒト」、肥満気味で骨格が太い人は「土のヒト」、痩せていたり骨格が細かったりすると「風のヒト」に当てはまるそうです。このように、「ボディバランス」や「顔のバランス」「目」「鼻と耳」「歯」「話し方」など9つのチェックポイントから判断していきます。ただし、どれか一つの型にぴたりと当てはまる人のほうがレア。たとえば火のタイプと風のタイプが混合している場合は、比率の高いほうで見るのがよいそうです。
こうした話を聞いても、「自分にはうまく見分ける自信がない」と思う人もいるでしょう。しかし本書にはAIで生成された人物画像が多数掲載されており、その人がどのタイプかを考える練習問題に取り組みながら、分類の精度を高めていくことができます。
そして、本番はここからと言えるかもしれません。なぜなら、この人間観察法をどう活用するかがいちばん大事なポイントとなるからです。
もし、会社にとても嫌な上司がいた場合、相手のタイプを見抜けば、それを利用して仲良くなったり、上手に避けたりすることが可能。また、自分の性質を見極めて、それぞれのタイプに合わせた「食」や「呼吸」のコントロールを行い、理想の自分へと変えていくのも一つの手です。火、土、風のどれか一つが強すぎるとバランスが崩れてしまうため、「3つの性質を内に秘めて使いこなすこと」(本書より)を目指すのがよいそうです。
相手の弱点や地雷ポイントを察知して密かに操ることもできれば、自己実現の近道を見つけることにも活用できる"悪魔の人間観察"。どう使うかは皆さん次第ですが、この方法を知っておくと、人生のいろいろな面で役に立つかもしれません。
[文・鷺ノ宮やよい]
『悪魔の人間観察 “見た目”から相手の本性を透視する方法』
著者:鈴木まり
出版社:飛鳥新社
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