
【写真】ドラッグの元締めを演じる渋谷龍太の姿も公開!
本作は、『ミッドナイトスワン』(2020)で第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた内田英治監督が原案・脚本・監督を手掛けたヒューマン・サスペンス。借金取りに追われながら東京へ逃げてきた母親が、2人の子供の夢をかなえるためにドラッグの売人になることを決意し、危険な世界へと足を踏み入れていく姿を描く。
主人公・永島夏希を演じるのは北川景子。ほぼすっぴんで顔を崩して大きく笑い、関西弁でまくしたて、泣きじゃくり、夜のネオン街を全力で駆け回るなど、これまでに見せたことのない表情で、強くたくましい母親を熱演している。北川演じる夏希のボディガードとして、シスターフッドを繰り広げる格闘家・芳井多摩恵役には森田望智。
アイドルグループSnow Manの佐久間大介と、今年で結成20周年を迎える人気バンド・SUPER BEAVERのボーカル、渋谷龍太が共演を果たした本作。北川、森田ら実力派俳優陣が顔をそろえる中、2人が放つ存在感は作品に強烈な印象を刻んでいる。
佐久間が演じるのは、幼なじみの多摩恵を想い続ける夜の男・海。トレードマークでもあるピンクの髪を黒に染め、アイドルらしい煌めきを封印して挑んだ佐久間は、やるせなくも切実な想いを胸に秘めた青年像を繊細に表現した。監督から「今Snow Manが出てしまっている」と注意されるほど、自然と放ってしまうスター性を自ら抑え込みながら役に没入し、かげりを帯びた瞳で“報われぬ愛”を体現する。
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一方、本作で俳優デビューを果たす渋谷は、夜の街で暗躍するドラッグの元締め・サトウ役に挑戦。サトウという人物のバックグラウンドを掘り下げ、自身なりにプロファイリングを重ねながら内田監督と綿密に話し合い、本作に臨んだという。普段は腰の低い好青年として知られる渋谷だが、本作では冷酷さと人を惹きつける妖しいカリスマ性を見事に同居させ、堂々とした佇まいで“夜の帝王”を演じ切った。
現場では「今までにない緊張感を感じた」と語る一方、監督の「蛇のようにじっと見つめてほしい」という演出を受けて放たれる視線は、不気味さと抗いがたい吸引力を併せ持ち、スクリーン越しに観る者を圧倒する。初挑戦とは思えぬ落ち着きと存在感に、共演者の北川と森田からも絶賛の声が上がったという。
切ない愛を抱えた佐久間の“海”と、圧倒的なオーラを放つ渋谷の“サトウ”が交錯する瞬間は見どころのひとつ。まだ誰も見たことのない彼らの化学反応をぜひスクリーンで堪能してほしい。
映画『ナイトフラワー』は、11月28日より全国公開。
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