フルタイム引退のジェームス・コートニー、チーム18とコドライバー契約を締結/RSC

0

2025年11月14日 12:00  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

チーム18のオーナーであるチャーリー・シュワルコート、チーム代表のエイドリアン・バージェスとタッグを組むことを決断したジェームス・コートニー
 今季2025年限りでRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップからのフルタイム引退を表明していた2010年王者ジェームス・コートニーが、来季に向け新たな職務を発表。GMシボレー陣営のホモロゲーション登録担当を拝命するチーム18と契約を結び、2026年はエンデューロカップ登録ドライバーとして、シーズン後半戦で『シボレー・カマロZL1』のステアリングを握る。

 全日本F3選手権でのチャンピオン獲得やスーパーGTのGT500クラス参戦など、日本のモータースポーツ界でも活躍を演じ、オーストラリア大陸に凱旋した後は2010年にRSCチャンピオンを獲得。シリーズでもトップドライバーとしての地位を確立してきたコートニーだが、昨季2024年シーズン中盤には現在所属するフォード陣営のブランシャード・レーシング・チームを最後に、フルタイムからの引退を発表していた。

 それ以降、ここまで約18カ月の現役“ラストラン”期間を楽しんできたコートニーは、改めてチーム18のオーナーであるチャーリー・シュワルコート、チーム代表のエイドリアン・バージェスとタッグを組むことを決断。この重鎮2名はコートニーが2010年に名門ディック・ジョンソン・レーシング(DJR)でシリーズタイトルを獲得した際に、ともに戦った盟友でもある。

「エイドリアン(・バージェス)とふたたび一緒に仕事ができることをとても楽しみにしている」と新天地での意気込みを明かしたコートニー。

「彼とは大きな成功を収めてきた。初めて出会い、一緒に仕事をしたのは2000年代のヨーロッパだった。だから、こうしてふたたび彼と仕事ができるのは本当に特別なことなんだ。ホールデン・レーシング・チーム(HRT)、DJR、そしてヨーロッパでも、僕たちは度々一緒に仕事をしてきた。彼の功績を尊敬しているだけでなく、彼は良い仲間でもあるんだ」

 すでにリー・ホールドワースが2026年シーズンもチーム18とコドライバー契約を更新したのに続き、コートニーはふたりめの重要なベテランとなる。ただし来季の耐久カップ戦で誰が誰とタッグを組むかはまだ確定していない。

「彼らと一緒に仕事ができること、そしてチャンピオンシップを一緒に勝ち獲ったチャーリー(・シュワルコート)と一緒に仕事ができることを、とても楽しみにしている。チャーリーは以前は上司だったが、同時に長年の間、本当に良い仲間でもあったからね」とコートニーは語った。

 今季初め、GMゼネラルモーターズの新たなホモロゲーションチームとして発表され、その後はGMに忠義を尽くすかたちでクレイグ・ラウンズがチーム18とのワイルドカード契約を締結。すでにチームの一員として働くホールズワースも、先月行われた聖典『バサースト1000』でデビッド・レイノルズとコンビを組んで総合2位を獲得するなど、チーム18にとってコートニーの加入は飛躍の年を予感させる。

「チーム18の成長は素晴らしいものだ。そして今、GMのホモロゲーションチームに就任したことも、僕にとって非常に魅力的だ」と続けたコートニー。

「スーパーカーでのキャリアは、当初GMファクトリーの耐久カップドライバーとしてスタートしたから、今回こうして同じかたちでキャリアを終えられるのは、まさにうってつけだ」

「正直に言うと、フルタイムでドライバーを続けるつもりがないと発表してすぐ、チャーリーから電話があったんだ。その熱意は、彼が本当に僕のレースへの情熱を理解し、僕をチームの一員として迎え入れたいと望んでいることを示していた。こうして20年以上経っても、まだチームに求められているというのは本当に素晴らしい気持ちだった。心からうれしいよ」

 ここまでスーパーカーで15勝を挙げた45歳のコートニーは、すでに不動産業界で成功を収めている。放送業界への進出も希望しており、ドライバーとしての将来には疑問符がつく状況でもあった。

「最初はマイクの電源を落として消えてしまおうなんて大言壮語していたが、現実的にはそんなことはできない。自分の仕事が大好きすぎるんだ。人生でずっとやってきたことをいきなりやめたら、きっと死んでいただろうね」

 こうして数々の成功を収めてきたコートニーだが、まだマウントパノラマを制覇した経験は一度もない。2000年代には3年連続の表彰台を獲得し、2019年にはウォーキンショー・アンドレッティ・ユナイテッド(WAU)で4度目の表彰台を獲得するなど、その達成に大きく近づいていた。

 今回、チームのレギュラーを務めるアントン・デ・パスカーレか、2017年の大会覇者であるデビッド・レイノルズと組むチャンスを得たコートニーは、自身の夢を完全に諦めるという「禁断症状」を拒み、このチャンスを活かそうとしている。

「チャンピオンシップは勝ち獲ったが、バサーストでは勝てなかった」とコートニー。「それはまだ達成されていない目標だ。バサーストは僕たちのスポーツの聖杯であり、この究極の目標に挑戦し続ける機会を断ることはできなかったよ」

 そんな心残りを巧みに見抜いたシュワルコートも「彼のような才能を持つ選手を獲得できたことは、チームとしての意志と目指す方向性を示すものだ」と興奮を隠さない。

「我々はレースに勝利し、今後はホモロゲーションパートナーとしてシボレーを誇りを持って代表するためにここにいる」と宣言したシュワルコート。「レースに出て仕事を成し遂げられるようなパッケージを準備するのが我々の仕事だ。だからこそ2010年にともに成功を収めたジェームスと再びタッグを組めることは、本当に特別なこと。あのチャンピオンシップ以来、私たちは親友であり続けてきたからね」

「そして今、チーム18が築き上げてきた上昇気流に彼が加わり、キャリアの新たな章を歩み始めることで、すべてが円環を描いているように感じる。そして次は、彼が誰と組むかを決める、楽しい時間だ! ジェームスとリー(・ホールズワース)をコドライバー、アントンとデイブをメインドライバーに迎えることで、来年の“グレートレース”に挑むピットレーンで最強の4名体制が整ったよ」

[オートスポーツweb 2025年11月14日]

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定