
実家にいれば子守りを頼まれることもないし、うるさい泣き声も聞こえない。しかし思いがけない弟の言葉に、俺は一瞬動きを止めた。ツバキが国道沿いを男と歩いてたって……あのあたりにはラブホがあるじゃないか……!?

問い詰めればツバキも不倫の事実を認めるだろうと思った。しかしツバキは口を割らない。だからとっさに嘘をついた。「否定してもムダだ、探偵に頼んでいたから証拠もある」こうなったら、俺ももう言葉を引っ込めるわけにはいかない。
望まない結婚をして、気付けば幼い子どもが2人。
俺は妻子のいる生活にうんざりして、しょっちゅう実家に寄っていた。
そんなある日、弟から「男と歩いているツバキを見た」と聞かされたのだ。
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そういえばあの日のツバキは「頼まれたからどうしても行かなきゃ」と言って出ていった。
俺はもう仕事は辞めてほしいと言っていたのに……。
こんな結婚、もうやめだ。ツバキも子どもたちももういらない。
俺は妻の不倫を理由に離婚に持ち込めると思った。
しかしツバキは決して不倫を認めようとはしなかったのだった。
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