カタール戦延期の功罪。初陣で好走したジェネシス「耐久テストで遅れを取り戻せるようにしたい」

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2026年05月07日 19:40  AUTOSPORT web

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19号車ジェネシスGMR-001ハイブリッド(ジェネシス・マグマ・レーシング) 2026年WEC第2戦スパ・フランコルシャン
 ジェネシス・マグマ・レーシングのチーム代表、シリル・アビテブールは、WEC世界耐久選手権の本来の開幕戦だったカタール1812kmレースの延期は、同メーカーのデビューシーズンにとってプラスとマイナスの両方をもたらしたと語った。

 2026年のWECは3月末にカタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで開幕する予定だったが、中東情勢の悪化を受けて10月へと延期された。

 これにより、ジェネシスはイモラでの新シーズン開幕戦まで3週間の猶予を得た。アビテブールによると、GMR-001ハイパーカーの部品がまだ製造段階だったため、パーツの面ではとても助かったという。

「特にサプライチェーンの面で、カタールに向けて万全の準備を整えるのは非常に困難で、ギリギリのところだった。開発もホモロゲーションも非常に遅れていたからだ」と、アビテブールはSportscar365に語った。

「その点では、ガバナンスのおかげで参戦時期を大幅に遅らせることができた」

「しかし、その反面、サプライチェーンに大きな制約が生じ、スペアパーツの入手が非常に困難になるという問題もあった」

「したがって、イモラまで参戦が遅れたことで、スペアパーツの入手状況は格段に良くなった。あらゆる状況に対応できるだけの充分なパーツを確保できたので、それは良いことだ」

 マイナス面は、ジェネシスのWEC参戦に向けた準備の多くは、カタールでの開幕を前提としていったことだ。チームは1月にはルサイル・インターナショナル・サーキットでテストを行っていた。

「カタールを念頭に、テスト計画、チーム構築全体の計画を立てていた」とアビテブールは説明する。

「チーム全体の視点から言えば、これまで築き上げてきたエネルギーが少し落ち込んでしまったように感じる。レースに出なければ、動き出せないものだ。ライバルとのプレッシャーの中で、自分たちの現状や不足している部分を把握する必要があるのだ」

「また、ル・マンまでに充分な走行距離を確保することも非常に重要だ。この遅れを取り戻せるよう、これから検討していく」

「ポール・リカールでのテストを予定している。耐久テストで少しでも遅れを取り戻せるように努力したい。しかしそれは、実際のレースで感じるプレッシャーや緊張感を完全に代替できるものはない」

 アビテブールは、シーズン序盤はジェネシスにとって信頼性の確保が最重要であり、チームが運営面で確実に成功できるよう万全を期す必要があると語った。

 ル・マン24時間レース前のレース時間を大幅に失ったことは大きな痛手だと認めつつも、アビテブールはチームがこの苦境を乗り越えられると確信している。今週末の第2戦スパ6時間レースは、ル・マン前最後のレースとなる。

「適応しなければならない」とアビテブール。

「これは現代社会、モータースポーツの一部であり、状況に適応する能力が求められる。我々はできる限りの適応をしている」

 ジェネシスが柔軟性を示したもう一つの例は、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスへの参戦計画だ。

 当初は2027年に参戦予定だったが、WECシーズンの開幕が延期されたため、GMR-001の開発状況を評価する時間を確保するため、参戦時期の決定を延期したとアビテブールは述べた。

 ジェネシスGMR-001はデビュー戦となったイモラで好調な走りを見せ、アンドレ・ロッテラーは17号車がトラブルなくチェッカーフラッグまで走り切ったことをメーカーにとっては「初勝利」であると評している。

[オートスポーツweb 2026年05月07日]

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