入札前に賄賂要求か=逮捕の八代市議、応札説得も―新庁舎汚職・警視庁など

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2026年05月08日 15:01  時事通信社

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時事通信社

熊本県八代市議の成松由紀夫容疑者
 熊本県八代市の新庁舎建設を巡る汚職事件で、逮捕された同市議成松由紀夫容疑者(54)らが、入札が公告される前に贈賄側の業者に賄賂を要求したとみられることが8日、捜査関係者などへの取材で分かった。

 応札を一時、断念しようとした業者側を説得していたことも判明した。警視庁などは同日、同容疑者らを送検。受け取った賄賂の使途などについて調べている。

 同容疑者らは2016年〜19年12月ごろ、準大手ゼネコン前田建設工業(東京)の当時の九州支店長らの依頼を受け、入札を総合評価方式とすることなどを市幹部らに指示し、21年6月上旬ごろ、現金6000万円の賄賂を受け取ったとして逮捕された。

 捜査関係者などによると、成松容疑者らは19年7月の入札公告日前、前田建設側が落札できるよう便宜を図る見返りに賄賂を要求したとみられる。金額は指定していなかったという。

 翌8月の入札書提出期限の数日前、利益が少ないとして同社側が応札を断念しようとすると、同容疑者は「契約後に金額面は協力するので、取りあえず応札してほしい」という趣旨の説得もしていた。

 同容疑者はその後、同年12月ごろまでに複数回、工事利益を増やすよう当時の市財務部長らに指示したとみられる。

 新庁舎建設を巡る不正疑惑の浮上後に設置された市議会の調査特別委員会(百条委員会)には、落札後に同社側と市側が協議したやりとりを録音したとされる音声データが参考資料として提出されている。

 同年11月の協議では、同社担当者が市幹部に「(受注額の)10%ほどの利益が必要」と、工事利益を増やすよう要求。すでに了承を得ているかのようにほのめかし、相手については「いろんな関係の方で察して」と話したという。

 百条委では、複数の職員がこの協議に「同席した」と話し、新庁舎建設に携わった当時の担当課長は「補填(ほてん)していくしかない」状況だったと証言した。

 協議後、同社を含む共同企業体は新庁舎外構工事の随意契約を追加で締結するなどして、利益が増えたという。 
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