FP1でトップタイムを記録した38号車キャデラックVシリーズ.R 6月10日(水)、フランスのル・マン24時間サーキット(サルト・サーキット)で、WEC世界耐久選手権第3戦ル・マン24時間レースのレースウイークの走行が始まった。現地時刻14時10分から3時間にわたって行われたフリープラクティス1(FP1)では、キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの38号車(セバスチャン・ブルデー/アール・バンバー/ジャック・エイトケン)がトップタイムを記録した。
7日に行われたテストデーから中2日。レースウイーク走行初日はFP1に続いて3段階式で争われる公式予選の第1ステージ、そしてナイトセッションとなるFP2が予定されている。
FP1は現地時刻14時開始が予定されていたが、直前のサポートレースのセッションが赤旗終了となったことを受け、10分ディレイでのスタートに。ピット出口では今大会のグランドマーシャルを務めるサラ・ボビーがグリーンフラッグをはためかせ、ピエール・フィヨンACO会長ら重鎮が62台のマシンのコースインを見送った。
天候は薄曇り/晴れ、気温18度/路面温度34度というコンディションのなか、ハイパーカー各車は計測1周目からアタックシミュレーションに近い走りを見せ、7号車トヨタTR010ハイブリッドの小林可夢偉が3分26秒748という暫定トップタイムを記録し、僚友8号車のセバスチャン・ブエミが2番手に続いた。
可夢偉は2周目にも3分26秒台を記録するが、序盤のうちに数台がこれを上回り、セッション開始30分後にはIMSAから招待参加の101号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラックWTR)が3分25秒348という最速タイムを刻み、テストデーを含めて初めて25秒台に突入するマシンとなった。
開始40分過ぎ、太田格之進のチームメイトであるハリー・キングがドライブするLMP2クラスの9号車オレカ07・ギブソン(プロトン・コンペティション)が森のエス出口でスピン。わずかにバリアにヒットしたか、スロー走行でピットへと戻るシーンがあった。
以降セッション中盤から終盤にかけては比較的安定した進行となる。残り30分を切り、38号車キャデラックがバンバーのアタックにより連続して全体ベストタイムを更新。バンバーは3分23秒786と、昨年のポールタイムである3分23秒166に早くも近づいていった。
さらに、僚友の12号車もウィル・スティーブンスのドライブにより、残り20分を切って3分26秒033で3番手へと浮上。これにより、キャデラック勢が一時上位3ポジションを独占する。
だが、終了間際に20号車BMW Mハイブリッド V8(BMW Mチーム WRT)のレネ・ラストが3番手に食い込み、キャデラック勢のトップ3独占を阻止する形に。
セッション終盤にはハイパーカー勢のコースアウトが相次いだ。昨年のル・マン覇者でもある83号車フェラーリ499P(AFコルセ)をドライブするイェ・イーフェイがミュルサンヌへのブレーキングでコースオフ。その後コースへと復帰し、自力でピットへとマシンを戻している。
また、36号車アルピーヌA424(アルピーヌ・エンデュランス・チーム)をドライブするフレデリック・マコウィッキが森のエス出口〜テルトル・ルージュまでの高速区間でワイドになって左側のウォールに接触するシーンも見られた。
17時10分にチェッカーフラッグが提示され、このセッショントップタイムは38号車キャデラックのものとなった。以下101号車キャデラック、20号車BMW、12号車キャデラック、35号車アルピーヌ、平川亮組の8号車トヨタまでがトップ6を形成した。ル・マンデビューとなるジェネシス・マグマ・レーシングは、19号車GMR-001が9番手とトップ10入りの好発進。7号車トヨタは11番手でFP1を終えている。
LMP2クラスのトップタイムを記録したのは、デュケーヌ・チームの30号車オレカ07・ギブソン(ドリアーヌ・パン/ジュリアン・アンドラウアー/リチャード・フェルシュホー)。女性ドライバーのパンが3分35秒248のクラス最速タイムを奪った。太田組の9号車は最下位となっており、太田自身はこのセッションで計測周回をこなすことができていない。
LMGT3クラスのトップタイムはアコーディスASPチームの78号車レクサスRC F GT3(トム・ファン・ロンパウ/アドリアン・デイビッド/ジャック・ホークスワース)が記録。2番手は32号車BMW M4 GT3エボ(チームWRT)、3番手には僚友の69号車BMWが続いている。
木村武史の57号車フェラーリ296 GT3エボ(ケッセル・レーシング)はクラス12番手でレースウイーク最初のセッションを終えた。
このあと現地時刻18時45分(日本時間11日1時45分)から30分間にわたってLMP2およびLMGT3の予選セッションが行われ、19時30分からはハイパーカークラスの予選が同じく30分間行われる。3段階のノックアウト式となる予選方式に関しては、こちらの記事(https://www.as-web.jp/sports-car/1323980)を参照してほしい。
[オートスポーツweb 2026年06月11日]