参院予算委員会を終え、首相官邸に入る高市早苗首相=17日、東京・永田町 国会は会期が25日まで8日間延長されたものの、審議に充てられるのは実質3日間しかなく、高市政権の国会運営は綱渡りとなる。与党は「副首都」創設法案の成立に全力を挙げるが、野党は「日本維新の会の党利党略だ」と反発し、成立阻止で結束する。24日には衆院予算委員会の集中審議が開かれ、高市早苗首相と野党の最後の論戦が交わされる。
自民党と維新が提出した副首都法案は、大規模災害時の首都機能の代替区域の整備が柱。チームみらいの賛成も得て15日に衆院を通過した。維新は宿願の「大阪都」実現につなげたい考えだ。立憲民主党など野党は「大阪ありき」と批判を強めている。
22日にも参院の「沖縄・北方問題・地方に関する特別委員会」で審議入りし、与党は24日成立を期す。しかし、特別委の委員長は立民議員のため、与党主導で審議を進められる保証はない。立民は参考人質疑や連合審査など徹底審議を要求しており、週明けの21日に自民、立民の幹部が対応を協議する。
参院の与党会派は計120議席。みらい会派を加えても過半数に2議席足りないため、無所属議員に賛成を呼び掛けている。参院で否決されても、与党は衆院の3分の2以上の賛成による「再可決」が可能だ。ただ、自民内には「違和感がある」(閣僚経験者)と慎重論もくすぶる。
国会が再び延長されなければ24日の集中審議は、首相が出席する最後の論戦の場となる。中道改革連合は、首相陣営の中傷動画作成疑惑を巡り追及を強める方針だ。
政府提出法案64本のうち、予防接種法改正案と建築物エネルギー消費性能向上法改正案の2本が未成立。憲法改正に関する国民投票法改正案も含めて24日の参院本会議での成立を目指す。
延長された8日間のうち前半は3連休。最終日は土曜日で「予備日」の扱い。21日は審議の予定はない。参院自民幹部は「野党がどこまで協力してくれるかは分からない」と述べた。
一方、野党が衆院で内閣不信任決議案、参院で首相問責決議案を提出するかは不透明だ。中道の小川淳也代表は17日の記者会見で「会期末の恒例行事にはしたくない」と慎重な姿勢を示した。

参院予算委員会集中審議で答弁する高市早苗首相(中央左)=17日、国会内