アロンソ健闘の5位、波乱のレースはベッテル&フェラーリがビアンキに捧げるV/F1ハンガリーGP 決勝

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2015年07月27日 00:30  AUTOSPORT web

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今季2勝目を挙げたベッテルはビアンキにこの勝利を捧げると語った
2015年F1第10戦ハンガリーGPは26日(現地時間)、首都ブダペストにあるハンガロリンクで70周の決勝が行われ、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが今季2勝目となる通算41回目のトップチェッカーを受けた。

 今季前半戦を締めくくるシーズン折り返しの第10戦ハンガリーGP。スタート前に黙祷が捧げられたジュール・ビアンキへの追悼レースとなった一戦は、オープニングラップから波乱が起きる荒れたレースとなった。

 スタートのやり直しにより69周で争われたレースは、注目のスタートダッシュで見事ホールショットを奪った3番グリッドのベッテルがトップを奪い、チームメイトに続いたキミ・ライコネンも2番手に浮上し、フェラーリ2台が1-2態勢で序盤をリードすることとなった。一方、フェラーリに先行された最前列のメルセデス2台はニコ・ロズベルグが3番手で続くも、ポールシッターのルイス・ハミルトンはチームメイトとの争いでコースオフを喫し、10番手まで大きく順位を落としてしまう。

 レースリーダーとなったフェラーリ2台は、序盤から快調なペースで周回を重ね、戦前の予想に反してメルセデスを上回るペースで走行。3番手ロズベルグを徐々に引き離していき、10周目にはその差を約6秒と広げ、その後もベッテルとライコネンの2台が2秒前後のギャップで後続との差をさらに広げていった。

 彼らは20周目に最初のピットストップに向かったロズベルグの翌周にベッテル、さらにその翌周にライコネンがソフトタイヤに交換し、再びトップでコースへ復帰、3番手ロズベルグとはさらにその差が開いて約10秒、その後ろを走るレッドブルのダニエル・リカルドには早くも30秒近い大量リードをつけた。
 一方、10番手から追い上げていたハミルトンは、ピットストップも絡めて5番手まで順位を挽回すると、29周目にはリカルドを抜いて4番手に浮上する。ただ、トップを走るベッテルにはその時点で30秒以上も離されており、優勝争いの可能性はほぼなくなっていた。

 レース中盤、ベッテルとライコネンの差が9秒と若干開くも、先頭のベッテルと3番手ロズベルグとの差は最大27秒まで拡大するなど、フェラーリの1-2フィニッシュ(2010年ドイツ以来)の可能性が徐々に現実味を帯びてくる。

 しかし、41周目にライコネンのMGU-Kにトラブルが発生、徐々に彼のペースが落ち始めると、43周目にはフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグが1コーナーのバリヤにクラッシュし、レースは一旦バーチャル・セーフティカー(VSC)を挟んで、セーフティカー(SC)先導となる。ここで各車は最後のタイヤ交換を済ませ、ギャップもクリアにしてレースを再開。残り20周となった49周目からベッテルとメルセデス2台の優勝をかけた争いが幕を開けた。

 だがメルセデスは、パワーを失ったライコネンをロズベルグがあっさり攻略するも、4番手のハミルトンはオーバーテイクに動いたリカルドと接触してフロントウイングを破損。再度のピットストップを余儀なくされると、さらにドライブスルーペナルティも受けてしまい、ここで完全に優勝争いから脱落。
 また、最後のタイヤ交換で手堅くミディアムタイヤを選んでいた2番手ロズベルグも、次第にリカルドからの追い上げを受けることになり、64周目に両者は1コーナーで接触。これで右リタイヤのパンクに見舞われたロズベルグは大幅な後退を余儀なくされ、ついに表彰台争いからメルセデス2台が消える事態となった。

 その後、メルセデスに代わって2、3番手に浮上したレッドブルもリカルドが接触によるフロントウイングの交換でピットイン、ダニール・クビアトにも10秒ペナルティが課せられたが、それまでに築いた後続との大きなギャップもあり、表彰台のポジションはキープする。

 結果、レースは最後までノートラブル、ノーアクシントで走りきったベッテルが、第2戦マレーシアGP以来となるトップでチェッカーを受け、フェラーリが今季開幕前に目標としたシーズン2勝目を挙げるとともに、フェラーリファミリーのビアンキに優勝を捧げる幕切れとなった。

 初表彰台の2位クビアトと、3位リカルドの活躍により、レッドブルは今季初表彰台をチーム一丸で獲得。4位にはトロロッソのルーキー、マックス・フェルスタッペンが入った。

 そして、5位はマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソが獲得。アロンソは22周目にポイント圏内の10番手に浮上すると、レース中盤に一旦は右リヤタイヤのパンクに見舞われたが、2回目のピットストップのタイミングも重なりそれほどダメージを受けず。その後のSCで9番手に浮上すると、終盤上位のマシンが次々とトラブルやアクシデントで後退するなか、最後まで粘り強く走行。最後はハミルトンを抑えて見事5位フィニッシュを果たした。
 マクラーレン・ホンダはジェンソン・バトンも9位でチェッカーを受け、今季初のダブル入賞を達成。ハミルトンは6位、ロズベルグ8位、フェラーリのもう一台、ライコネンはリタイアに終わった。

 なお、F1はこれから4週間の夏休みに突入。シーズン後半戦の幕開けとなる第11戦ベルギ−GPは8月23日(日)に決勝が行われる。

■F1第10戦ハンガリーGP決勝
1/S.ベッテル/フェラーリ
2/D.クビアト/レッドブル/+15.748秒
3/D.リカルド/レッドブル/+25.084秒
4/M.フェルスタッペン/トロロッソ/+44.251秒
5/F.アロンソ/マクラーレン/+49.079秒
6/L.ハミルトン/メルセデス/+52.025秒
7/R.グロージャン/ロータス/+58.578秒
8/N.ロズベルグ/メルセデス/+58.876秒
9/J.バトン/マクラーレン/+67.028秒
10/M.エリクソン/ザウバー/+69.130秒
11/F.ナッセ/ザウバー/+73.458秒
12/F.マッサ/ウイリアムズ/+74.278秒
13/V.ボッタス/ウイリアムズ/+80.228秒
14/P.マルドナド/ロータス/+85.142秒
15/R.メリ/マノー/+2周
16/W.スティーブンス/マノー/DNF
R/C.サインツJr./トロロッソ/DNF
R/K.ライコネン/フェラーリ/DNF
R/S.ペレス/Fインディア/DNF
R/N.ヒュルケンベルグ/Fインディア/DNF

■ドライバーズ選手権(トップ10)
1/L.ハミルトン/メルセデス/202
2/N.ロズベルグ/メルセデス/181
3/S.ベッテル/フェラーリ/160
4/V.ボッタス/ウイリアムズ/77
5/K.ライコネン/フェラーリ/76
6/F.マッサ/ウイリアムズ/74
7/D.リカルド/レッドブル/51
8/D.クビアト/レッドブル/45
9/N.ヒュルケンベルグ/24
10/R.グロージャン/ロータス/23

■コンストラクターズ選手権
1/メルセデス/383
2/フェラーリ/236
3/ウイリアムズ/151
4/レッドブル/96
5/フォース・インディア/39
6/ロータス/35
7/トロロッソ/31
8/ザウバー/22
9/マクラーレン/17
10/マノー/0

このニュースに関するつぶやき

  • ビアンキの追悼を掲げながらこの荒れ模様。特にマルドナド、1レースで3回もペナルティ貰うなって。いい加減にしろって言いたくなるわ。
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