限定公開( 11 )
12月2日に捕獲された秋田市のスーパー”立てこもり”クマ。各社報道によると、11月30日早朝、クマがスーパーの店内で開店準備中だった男性従業員を襲い、顔などにケガを負わせた。その後、クマは店内に居続けたが、1日夕に警察が箱わなを設置。2日早朝、クマ1頭がわなに入っているのが確認され、昼過ぎに運び出された。警察によると、店の奥にある肉売り場が荒らされていたという。
こうしたクマの出没や被害に関するニュースが出るたびに持ち上がるのがクマを駆除することへの抗議の声だ。今回の”立てこもりクマ”についても、本誌の取材に対し秋田市の農地森林整備課の担当者はクマの処分について抗議する電話が来ていると明かしていた。
さらに、秋田県議会議員のもとにも抗議が寄せられているという。
秋田県議会議員の宇佐見康人氏はXで2日、《こんなアレなメールが来ましたが、スーパーに籠城していた熊は無事に捕獲されました》として、自身に寄せられた抗議メールを公開した。
《熊を殺すことしか考えない宇佐美議員へ》と始まるメールは、宇佐見氏を《熊を生かすことを考えず、殺すことしか考えない野蛮な議員》だといい、殺さずに麻酔銃で眠らせて山へ帰すべきだと主張。
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《熊を害獣だと言って殺していいという理論なら、熊にしてみれば人間は害獣ですから殺していいということになりますよ》《熊にも命がある。自然との共生とか本気で県が目指すなら、人間の都合で殺す前に、猟友会に殺すための銃ではなく、麻酔銃を扱えるような技術を身につかせて熊の命を奪わない方が先決では?命を大事に考えないようなので簡単に「駆除」という言葉を使っているみたいですが、もう少し人間以外の山に生きる者たちの命を大切に考えてください》と、クマの命の大切さを訴えた。
宇佐見氏は続く投稿で、熊の殺処分に反対するユーザーの投稿を引用し《根本的な理解に欠けているのは、秋田県は自然と共存してるからこそこうして人的被害が出てるんですよ。 絶滅寸前の地域やすでに絶対してる九州では被害なんて出ませんよ。 残念ですが、人里に来てしまった熊に関しては人的被害の有無に関わらず駆除対象です》とコメント。
また、別のユーザーに対して返信する形で《無闇でもありませんし、殺したがっている訳でもありません》《県民市民の生命と財産を守るための判断》と、自身のスタンスを明かしていた。
「今回、捕獲されたクマは体長1メートルほどのメスで、獣医師の立ち合いのもと、麻酔で眠らせてから殺処分されました。
現場となったスーパーは、山間部から離れた海沿いの市街地です。しかも、売り場の肉などが荒らされていたとのことなので、味をしめたクマがまた戻ってきて同様の被害を出すリスクがあります。近隣住民は”いつ再びクマが出るか”わからず、警戒を続けています」(地方紙記者)
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現場近くの小学校では捕獲後の2日も、ランドセルにクマ除けの鈴を付けた子供たちが保護者と下校したという。さらに、県警は同日の午後7時ごろにも、スーパーから約800メートル離れた図書館の敷地で、体長約70〜80センチのクマと思われる動物の目撃情報を発表し、住民に注意を呼びかけている。
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