レアル・ソシエダは9日、声明文を通してトップチームが過ごす今後10日間の公式戦スケジュールに抗議した。
レアル・ソシエダは今月5日、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)・3回戦(ラウンド32)で3部のポンフェラディーナを2−0で破った。新年最初の公式戦を白星で飾り、コパ・デル・レイのラウンド16進出を決めたことで、レアル・ソシエダの1月は超過密スケジュールとなることが決定している。
この後、13日にラ・リーガ第19節でビジャレアルとのホームゲームを戦った後、16日に中2日でコパ・デル・レイ4回戦のラージョ・バジェカーノ戦に臨み、ここから再び中2日の19日にはラ・リーガ第20節でバレンシアとのアウェイゲームが待っている。以降、中3日の23日にはヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズ第7節でラツィオとのアウェイゲームが、中2日の26日にはラ・リーガ第21節でヘタフェとのホームゲームが、中3日の30日にはEL・リーグフェーズ第8節でPAOKとのホームゲームが控えるスケジュールだ。
また、バレンシア戦が行われる1月19日の夜は、レアル・ソシエダが本拠地を置くサン・セバスティアンで、『タンボラーダ』という住民にとって最も重要な祭りが開催される。ユネスコにより世界無形文化遺産に指定されているこの祭りは、19日夜から20日にかけて行われ、ほとんどの住民が参加することでも知られる。つまり、バレンシアに赴くクラブ関係者やファン・サポーターは、歴史的な文化的行事に直接参加することはできない。
1週間で3試合をこなす過密スケジュール、そして地域を代表する祭りの開催日にホームゲームが重なったことを受けて、レアル・ソシエダはクラブとして声明を発表。次のような文章で、スケジュールへの抗議を行った。
「ラ・リーガ第19節のビジャレアル戦が1月13日(月)に行われることは、我々としては非常に受け入れ難い。コパ・デル・レイの公平性を失うものであることは明らかであり、この決定を理解するのは非常に難しい」
「同時に、レアル・ソシエダがバレンシアで試合をする第20節のキックオフ時刻変更も理解しがたい。同試合は1月19日(日)の18時30分に予定されていたが、同日の21時00分に変更された。 1月19日は、すべてのサン・セバスティアンとアスペイティア出身者にとって、どこにいてもこのお祭りを祝うことが基本であり、1年間のなかで最も特別な夜である。我々は、ラ・リーガ側から最初に決められた18時30分キックオフで試合が行われるように務めたが、それは不可能だった」
「我々は、ラ・リーガと協力関係にあるすべての団体(テレビ局、スポンサー企業等)、同様にテレビ局の試合中継スケジュールに対して、サッカークラブとして要求されるすべての義務を果たし、彼らへのコミットメントを示したいと思っている。しかしながら、ファンやラ・リーガに関連するクラブの重要性も忘れないようにしたい。人々からサッカーの試合から遠ざけるような決定はすべて、我々にとって非常に有害である。この観点からすると、ラ・リーガが露呈した文化的感受性の欠如は、指摘せざるを得ない」