ラ・リーガ天王山は痛み分け [写真]=Getty Images ラ・リーガ第23節が8日に行われ、レアル・マドリードとアトレティコ・マドリードが対戦した。
ここまで22試合を消化したリーグ戦で15勝4分3敗を記録し、勝ち点「49」の首位に立つレアル・マドリード。ラ・リーガ連覇に向け順調に白星を重ねていた同クラブだったが、前節は昇格組であるエスパニョールに痛恨の黒星を喫してしまう。そのうえ現在は守備陣を中心に負傷者が続出中。苦しい台所事情のなかで天王山を迎えた。対する2位アトレティコ・マドリードは、昨年11月末からの公式戦21試合でわずか1敗と好調を維持。今季の結果を左右する“マドリード・ダービー”が『サンティアゴ・ベルナベウ』で開催された。
試合は立ち上がりからレアル・マドリードが支配率を高めるものの、アトレティコ・マドリードも人数を割いたブロックを中心に粘り強く対応。こう着状態が続くなか、アウェイチームは14分にサムエウ・リーノ、ホームチームは20分にヴィニシウス・ジュニオールがドリブル突破からシュートを放つが、いずれもボールは枠を捉えることができない。
そんななか、31分に左サイドからハビ・ガランがクロスを供給。ボックス内でクリアを試みたオーレリアン・チュアメニの足裏がリーノの足を踏みつける形となる。プレーは続行されたが、VARの介入により主審は判定をPKに変更。アトレティコ・マドリードがビッグチャンスを得る。キッカーを務めるのはフリアン・アルバレス。GKティボー・クルトワを嘲笑うかのように真ん中へ決め切り、アトレティコ・マドリードが先制に成功した。
終始相手をハーフコートに押し込み続けたレアル・マドリードだったが、前半45分間での枠内シュート数は0本。堅固な守備から鋭いカウンターを披露するアトレティコ・マドリードは枠内シュート1本で1ゴールを奪い、リードを保ちながらハーフタイムに突入した。
すると、後半開始早々の50分にレアル・マドリードの“怪物”が同点弾を挙げる。敵陣右サイドでボールを持ったルーカス・バスケスがライン際に散らし、パスを受けたロドリゴが細かいタッチでペナルティエリア内へと侵入。マイナスの折り返しを合わせたジュード・ベリンガムのシュートは相手選手にブロックされるが、こぼれ球をキリアン・エンバペが一振り。素早い反応でネットを揺らしてゲームを振り出しに戻した。
勢いを強めるレアル・マドリードは2分後、相手陣内でのボールロストから即座にプレスを敢行。ヴィニシウスがインターセプトし、テンポ良くパスを繋いで左サイドのフラン・ガルシアに展開する。ワンタッチで縦に流すと、ヴィニシウスがポケットにスプリント。巧みなドリブルで運びつつ、左足でニアにクロスを蹴り入れる。しかし、飛び込んできたベリンガムのヘディングはクロスバーに直撃。レアル・マドリードが決定機を逃してしまった。
結局、そのまま試合は1−1で終了し、互いに1ポイントずつを獲得。次節は15日に行われ、レアル・マドリードはアウェイでオサスナと対戦。アトレティコ・マドリードはホームでセルタと対戦する。
【スコア】
レアル・マドリード 1−1 アトレティコ・マドリード
【得点者】
0−1 35分 フリアン・アルバレス(PK/アトレティコ・マドリード)
1−1 50分 キリアン・エンバペ(レアル・マドリード)