香港大引:ハンセン2.1%高で6日ぶり反発、政策期待で消費株に物色

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2025年03月14日 18:01  サーチナ

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 14日の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比497.33ポイント(2.12%)高の23959.98ポイントと6日ぶりに反発した。本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は237.38ポイント(2.75%)高の8877.99ポイントと3日ぶりに反発している。売買代金は2906億1250万香港ドルに拡大した(13日は2338億3270万香港ドル)。
 投資家心理が上向く流れ。中国の政策に対する期待感が相場を押し上げている。中央銀行の中国人民銀行は13日、「適切な時期に金利と預金準備率を引き下げる」との方針を明らかにした。中国政府は今年の経済成長目標を「5%前後」としており、当局は景気浮揚に向けた施策を強化するとの期待も高まっている。「トランプ関税」の警戒感などで朝方は弱含む場面がみられたものの、その後はプラス圏の推移が続いた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が14.4%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が9.0%高、自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が6.9%高と上げが目立った。ほか美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.4%高、京東集団(9618/HK)が5.3%高とテック株も物色された。
 セクター別では、内需拡大策への期待感で消費セクターが上昇。蒙牛のほか、粉ミルクの中国飛鶴(6186/HK)が15.7%高、レストランの九毛九国際HD(9922/HK)が7.0%高、スポーツ用品の李寧(2331/HK)が6.4%高、家電の海爾智家(6690/HK)が6.0%高、フィギュア・玩具の泡泡瑪特国際集団(ポップ・マート:9992/HK)が3.5%高と値を上げた。
 中国の不動産セクターも高い。中国金茂(817/HK)が12.4%、碧桂園HD(2007/HK)が7.2%、華潤置地(1109/HK)と世茂集団(813/HK)が3.9%ずつ上昇した。世茂集団については、オフショア債務の再編案が香港高等法院(高等裁判所)の承認を得たことが好感されている。
 半面、新興EV(電気自動車)の一角はさえない。蔚来集団(9866/HK)が6.1%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が4.1%安、小鵬汽車(9868/HK)が3.6%安で取引を終えた。
 他の個別銘柄では、香港財閥系コングロマリットの長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス:1/HK)が6.4%安。保有するパナマ運河重要港湾の運営権売却に関し、中国政府が強く非難したことが嫌気された。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.81%高の3419.56ポイントで取引を終了した。食品や小売など消費関連が高い。自動車、金融、不動産、ハイテク、医薬、資源・素材など幅広く買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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