2025年F1第1戦オーストラリアGP ルイス・ハミルトン(フェラーリ) 2025年F1オーストラリアGP決勝で、フェラーリのシャルル・ルクレールは8位、ルイス・ハミルトンは10位という結果だった。合計5ポイントを獲得するにとどまり、フェラーリは開幕戦を終えて、コンストラクターズランキング7位に沈んだ。
ルクレールは7番グリッドから1周目に5番手に浮上、ハードタイヤで走るセカンドスティント終盤までその位置を保った。ハミルトンは、レース前半は、前を行くアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)を抜けないまま、グリッドと同じ8番手を走り続けた。
ハードタイヤで走行している際に雨が激しくなってきたことで順位が変動。さらに上位勢がタイヤ交換に入ったため、ハミルトンは44周目に3番手、46周目にはトップに立ち、スピンを喫したルクレールは2番手に続いた。しかし、雨が弱まることを期待してスリックでステイアウトする判断をしたフェラーリだが、結局は他のドライバーたちより3周遅れの47周目にピットインせざるを得なくなった。それによってハミルトンは9番手、ルクレールは10番手に沈む結果に。ルクレールはハミルトンを抜いて8番手に上がったが、ハミルトンは、最終ラップに、後ろから追いついてきたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)にパスされ、10位でフェラーリでの初レースを終えた。
チーム代表フレデリック・バスールは、「我々は間違いを犯した」と述べた。「セクター1と2はドライで、セクター3がウエットという、奇妙なコンディションだった。ある種の賭けだった。我々はコースにとどまり、セクター3をスリックでしのぐという決断をした。だが、マックス(・フェルスタッペン/レッドブル)と同じ周(46周目)にピットインするのが最善の選択肢だった。我々は判断を誤った」
■シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリHP)決勝=8位(57周/57周)7番グリッド/タイヤ:インターミディエイト→ハード→インターミディエイト
「厳しいレースだった。反省し、取り組むべき点がある。僕たちは最速ではなかったが、こういう天候では大量得点をするチャンスがあったはずだ。でも今日はそのチャンスを生かすことができなかった」
「ターン11でスピンした後、いくつかポジションを落とした。結局その後にセーフティカーが出たので、それほどひどい状況には陥らなかったが、インターミディエイトに交換するのが1周遅すぎたために、再びポジションを落とした」
「反省すべき点がふたつある。ひとつ目は単純に、僕自身のミスだ。ふたつ目としては、チームとして解決し、自分たちの判断を見直し、今後同じ状況になったときに正しい判断ができるようにしたい。これが継続的な改善のプロセスになる」
「残念な結果だが、数日後に中国でマシンに戻り、再度挑戦できるのはいいことだ」
(走行後の会見で語り)「ペースがマクラーレンとマックスより明らかに劣っていた。ファーストスティントでは、インターミディエイトがあっという間にだめになった。対策を講じる必要がある。何年も前からの弱点だからね。雨が降ると、アップダウンが激しくなる。その点を改善する必要があるだろう」
■ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリHP)決勝=10位(57周/57周)8番グリッド/タイヤ:インターミディエイト→ハード→インターミディエイト
「望んでいたシーズンのスタートではないけれど、このレースから学び、取り組むべきことはたくさんある」
「レースのスタートは悪くなかったが、シャルルのアウト側でターン1を抜ける時に勢いを失い、レースのほとんどをアルボンの後ろで過ごした」
「雨は常に混乱を招く。戦略はタイミングと少しの運にかかっているんだ。ギャンブルをして一時順位を上げたけれど、インターに交換するピットストップのタイミングが遅すぎたことで、トップ10圏内の下位に落ちてしまった。そこからでは挽回するのが難しかった」
「バランスを見つけるのに苦労したが、さまざまな天候でマシンについてさらに学ぶことができ、新しいチームで働く経験を積むこともできた、重要なレースだった。マクラーレンとレッドブルはペースが速かったので、僕たちにはやるべきことは多いが、全力を尽くす。来週末の中国でマシンに戻るのを楽しみにしている」
(走行後の会見で、スリックでのステイアウトについて語り)「チームは、短時間の雨だと予想していたために、僕も『できるだけ長くコース上にとどまろう』と思った。チームは、雨が激しくなるとは思っていなかったのだが、突然激しさを増した。僕たちには情報が少し不足していたと思う」
[オートスポーツweb 2025年03月17日]