


プロポーズしてきたのが有名なベストセラー作家と聞いて、マナミは盛り上がっています。「こんなチャンスないよ! 結婚しちゃえー!」第三者から見るとたしかに好条件の結婚なのでしょう。リカコは別の視点からの意見をくれました。

「例えば自分のこれまでの作品を整理してもらいたいとか」晩年を支えるパートナーがほしいのではというリカコの意見も、たしかに納得できます。編集者として信頼されてのプロポーズということなら、受けたほうがいいでしょうか?

80代のアカシ先生に突然プロポーズされてしまった私。あまりに急なことだったので頭が混乱したままタワマンを後にしてしまったし、気の利いた返事ひとつできませんでした。
学生時代からの友人に相談してみると、「絶対に結婚したほうがいい」派のマナミと、「冷静に考えたほうがいい」派のリカコで意見はわかれます。しかし両方の意見を聞き、自分では思いつかなかった第三者からの視点はとても参考になりました。私は自分の気持ちと向き合い、ようやく答えを出そうとしています。
【第3話】へ続く。
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