
法整備が進み、世間の目が厳しくなっても、依然としてブラック企業は存在し続けるものらしい。投稿を寄せたのは山形県の40代女性。「青果市場の事務員」を1カ月で退職した経緯を明かした。
女性は退職に至った原因をこう断言する。
「とにかく、部長(女)と社長の一人娘からの陰湿な扱い」
入社したての女性に何があったのだろうか。(文:湊真智人)
部長が謎ルール強要、わざわざ仕事を中断してデスクまで挨拶させる
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女性は部長から、以下のルールを強いられていた。
「仕事の手を止めいちいちデスクまで伺い挨拶をしなければならなかった。また部長への電話もわざわざデスクまで行き誰からの電話か伝えなければならなかった」
部長というポストにかこつけて、いかにも王様気取り。これでは仕事の効率も下がる一方だろう。
また「社長の一人娘」については、「とにかく口が悪かった」と振り返る。
「『お前よー!』って罵声を浴びせる時はこう呼ぶのです。人を貶すのはもちろん、お客様がいてもお構い無しで社員を罵詈雑言で罵倒しまくりの毎日。取引先の銀行員が少し遅れて来社すると、その銀行員にまで叱責攻め」
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容赦のない物言いは、誰にも咎められない自身の立場を理解してのことだろう。社外の人間にも説教とは、会社の評判にも影響しそうだ。
こうして入社から1カ月が経過。あまりの環境に耐えられなかった女性は、退職の意向を伝えた。すると女性は、会社から露骨な対応を受けた。
「翌日から青果のリンゴ選別に飛ばされ、一日立ち仕事と冷蔵庫の中でリンゴ選別。すべての仕事が終わったら事務所の掃除。それも『タイムカードを押して退勤してから掃除しろ』と」
事務員として雇われた女性にとっては、厳しい環境に違いない。他にも「事務室のコピー用紙の補給」など雑用を押し付けられ、「地獄でした」と振り返る。
「あんな職場に数日でも在籍したこと、黒歴史です」
入社したての頃は誰もが失敗しながら学ぶはずだ。しかしその度に口汚く罵られた女性は、精神的に追い詰められてしまった。
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「生きていられないくらい辛かった」
「毎日ハローワークに電話して、昼ごはんも食べずに相談してました。また労基にも相談しました」
同職の「優しいおばちゃんたち」は癒しだったと言うものの、受けた実害はとても補いきれるものではなかった。
「この超ブラック企業は人生において最大の汚点です」
と断言している。
その後退職した女性は、気持ちが落ち着くまで1カ月ほど要した。それでも現在は「とても良い環境」で仕事ができているという。投稿の最後には、負の思い出を拭い去るように、こう書き添えている。
「あの青果市場が潰れることを密かに願っています。あんな職場に数日でも在籍したこと、黒歴史です」
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