写真美容ライターの遠藤幸子です。化粧水の塗り方は手で塗るか、コットンで塗るかなどいくつか方法があります。けれど、筆者は30代にして50代向けの化粧品を勧められるほど老け肌だったとき、誤った方法で化粧水を塗っていました。
そんな経験をもとに、「やってはいけない化粧水の塗り方」と、筆者に合っており肌質改善に一役買ってくれた「おすすめの塗り方」を紹介します。
◆やってはいけない化粧水の塗り方
(1)使用量が少なすぎる
筆者が老け肌だったときはさまざまな方法で化粧水を塗っていましたが、不十分だったと感じているのは、圧倒的に化粧水の使用量が足りていなかったことです。特にコットンで塗るときには、使用量が少ないと摩擦を引き起こす可能性があるので注意しましょう。
(2)強い力でパッティングする
手やコットンで塗るとき肌にしっかりとなじませようとするあまり強い力でパッティングするのはNG。肌にとって刺激になります。
(3)肌をこする
手やコットンで塗るとき手を動かすスピードが早いと摩擦を引き起こす可能性があるので注意しましょう。
◆ローションパックもやり方に要注意
(4)長時間のローションパック
手で化粧水を塗ると肌に優しい反面ムラになる可能性があり、コットンで塗ると肌の隅々まで化粧水を塗りやすい反面刺激を与える可能性があります。
良いとこ取りをするならコットンやシートに化粧水をたっぷりと含ませ、顔にのせるローションパックという方法があります。けれど、ローションパックも時間に注意が必要。長時間行っているうちにコットンやシートが乾燥し、肌のうるおいが奪われてしまうことも。
また、化粧水を継ぎ足しながら行うのであれば良いかというと決してそうではありません。なぜなら、長時間肌が湿潤している状態が続くと肌のバリア機能が低下することにつながるからです。
(5)次々と塗り重ねる
化粧水が肌に行き渡るには時間がかかりますが、それを考えずに次から次へと塗っていたのでは肌表面だけが濡れている状態に。使用した化粧水のうち肌表面で蒸発してしまう分もあることが考えられ、たくさん化粧水を使用しても意味がなくなってしまう可能性があります。
◆「老け肌を脱出した」筆者おすすめの塗り方は?
(1)3回〜5回を目安に肌状態に応じて塗り重ねる
化粧水の使用量は手で塗るのであれば1回の使用量の目安は500円玉程度と考え、首元まで塗るのがおすすめです。
化粧水は少なくとも3回は塗ることをおすすめします。手で塗ってムラになることも考えてです。肌の乾燥が気になる場合には3回でも足りていない可能性があります。5回程度まで回数を増やすことも検討しましょう。
また、化粧水の使用量は全顔同じ量である必要はなく、乾燥が気になる部分にはさらに多く塗り重ねるといった工夫もときに必要です。
同時に化粧水を塗ったときいち早く乾く部分があれば乾燥している可能性があります。部分的に塗り重ねる箇所の参考にしてみてください。
(2)肌に触れるときには優しい力加減でゆっくりと手を動かす
皮膚はティッシュ1枚ほどの薄さでデリケート。化粧水を塗るために肌に触れる場合には赤ちゃんの肌に触れるかのように優しい力加減で触れましょう。
また、優しく触っているつもりでも手を動かすスピードが速いと摩擦が起こりやすくなります。化粧水を塗るときにはゆっくりと手を動かすことも大切です。
◆化粧水、手で塗るかコットンで塗るか問題
(3)それぞれの塗り方のメリット・デメリットを考えて使い分ける
化粧水には水に近いテクスチャーのものととろみがあるものとがあります。とろみのあるものは手でなじませ、手からこぼれそうになる水に近いテクスチャーのものをコットンでなじませるのもひとつです。
また、ザラつきが気になるときにはコットンに化粧水をたっぷりと含ませ、優しく拭うように拭き取るという方法も。肌が敏感なときには手で優しくなじませるか、ミストタイプを吹きかけるのもおすすめです。
このようにそれぞれの塗り方のメリット・デメリットを考え、使い分けましょう。
◆ローションパックで注意することは
(4)ローションパックは長時間やらない
ローションパックを行う場合にはコットンやシートが十分にうるおった状態で行い、3分を目処に終了しましょう。
(5)肌あたりの良いコットンを選び、たっぷりと含ませて塗る
コットンは肌の隅々まで化粧水をなじませやすい反面刺激になる可能性もあるので、肌あたりの良いものを選び、たっぷりと化粧水を含ませて使用しましょう。
(6)1度塗ったら1分半〜2分程度置いて塗り重ねる
化粧水のなじむスピードを考えながら塗り重ねましょう。目安としては1度塗ったら1分半〜2分程度置くことです。
(7)最後にハンドプレスする
化粧水をなじませたら最後に手で顔を覆うようにハンドプレスし、手の体温を利用しながらなじませましょう。
高い化粧水を不十分な量使用するのであれば、お求めやすいものを十分に使用したほうがよいと筆者は考えています。毎日使うものだからこそ、塗り方について見直しましょう。
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※編集部注:本記事に記載されている美容法やスキンケアの手順は筆者の経験や肌質に基づいたものです。人それぞれの肌質や状態により最適なスキンケアは異なりますので、ご自身に合った方法を選び、肌トラブルや気になる点がある方は専門医にご相談ください。
<写真・文/遠藤幸子>
【遠藤幸子】
美容ライター/エイジング美容研究家 スキンケア・アンチエイジング両アドバイザーの資格を保持。Webを中心に美容に関するコラムを寄稿するほか、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インフォマーシャル、広告などにも出演。Instagram:@sachikoendo_