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安倍晋三元首相(当時67歳)が2022年7月、奈良市で参院選の応援演説中に銃撃され死亡した事件で、奈良地裁は13日、殺人罪などに問われている山上徹也被告(44)の裁判員裁判の初公判が10月28日に決まったと明らかにした。
事件は22年7月8日に発生した。
起訴状によると、山上被告は奈良市の近鉄大和西大寺駅前で参院選の応援演説中だった安倍元首相の背後から手製銃を2回発砲し、殺害したとされる。
また、20年12月以降、手製銃や黒色火薬を製造して所持し、できあがった銃の試射を山中で繰り返したとして銃刀法違反、武器等製造法違反、火薬類取締法違反に問われているほか、建造物損壊罪でも起訴されている。
山上被告の母親は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信し、多額の献金をしていたとされる。
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関係者によると、山上被告は高額献金によって家庭が崩壊し、教会に恨みを抱くようになり、安倍氏が教団とつながりがあると考えて襲撃したという趣旨の供述をしているという。
奈良地検は山上被告の刑事責任能力を見極めるため、鑑定留置を実施した。生い立ちや事件当時の精神状況について調べた上で、刑事責任を問えると判断した。
公判では山上被告本人が事件について何を語るのか、旧統一教会による献金被害が情状面でどう評価されるかに注目が集まる。【田辺泰裕】
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