
食事による影響
6月21日、イタリアの研究チームは、「Nutrients」にて、地中海食と超加工食品は精子の質に影響を与えると示した。
今回、地中海食(野菜、果物、豆、ナッツ類、全粒粉などの植物性食品、オリーブオイルを豊富に含む食事)は、精子の質を向上させることが認められた。
一方、超加工食品(糖分・塩分・脂肪を多く含み、保存料が添加されている加工済み食品)の摂取は、精子の質を低下させるという。
食事と精子の質における関係性
男性不妊は、遺伝的要因、環境的要因、医学的要因を含む複数の要因が関与する。特に近年、食習慣、喫煙、飲酒、代謝異常をはじめ、生活習慣やライフスタイルが精子の質に影響を与えることが指摘されている。
研究チームは、男性358人を対象に地中海食の摂取量、超加工食品の摂取量を調査し、食事と精子の質における関係性について検証した。
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14項目の地中海食事アドヒアランススクリーナー(MEDAS)に基づき地中海食の摂取量を評価したところ、地中海食の遵守状況と精子の質において正の相関関係が認められた。
MEDASスコアが6ポイント以上の場合、精子濃度、総精子数、精子運動率、生存率、正常形態率を含む精子の質は改善した。なお、MEDASスコアは数値が高いほど遵守度は高い。
一方、超加工食品と精子の質は負の相関にあった。超加工食品の摂取量の増加に伴い、精子の質は低下した。とりわけ、超加工食品の摂取カロリーが高いほど、精子の質の低下は顕著であった。
また、食事と精子の質における関係性は、卵巣刺激ホルモン(FSH)の影響を受けると報告された。FSHが低い男性(8IU/mL以下)では、FSHが高い男性に比べて関係性は強く示された。
(画像はMDPIより)
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MDPI
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