AI特需で爆発するデータ容量を支えるのは“HDD”――Seagateが「Mozaic 4+」と1ドライブ100TB超への道筋を語る

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2026年03月16日 19:10  ITmedia PC USER

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SeagateではHAMRを軸とするHDDの技術プラットフォームを「Mozaic」と名付け、プラッター1枚当たりの記憶密度を着実に高める戦略を取っている

 既報の通り、Seagate Technologyは3月4日、熱アシスト磁気記録(HAMR)とその周辺技術からなるHDDプラットフォーム「Mozaic 4+」を発表した。本プラットフォームを使って作られた44TB HDDは、既に2社のハイパースケーラー(大規模データセンター事業者)において実環境で採用されているという。


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 同社の日本法人である日本シーゲイトは3月13日、HDD技術に関する説明会を開催した。説明会には日本シーゲイトの新妻太(にいづま・ふとし)社長と、Seagateのトーマス・チャン氏(アジア地域メディア開発担当 シニアディレクター)が登壇し、SeagateのHDD技術のロードマップなどを説明した。


●AI需要の高まりでデータストレージの需要も高まる


 AI(人工知能)のブームを背景に、昨今は世界中で大規模なサーバを集積した「データセンター」が新設されている。2030年までに世界中で約1万5000のデータセンターが稼働する見込みで、その多くが100MW〜300MWの大規模タイプで、従来のデータセンターの約10倍の規模に相当するという。


 ある意味での「AI特需」に引っ張られる形で、データセンターにおけるデータの総保存容量も爆発的に増加を続けており、米IDCの予測では2029年までに527ZBに達するという(1ZB=10億TB)。


 特にAIでは応答性(レスポンス)が求められることもあり、データセンターでもストレージとしてSSDを使うケースも増えているが、容量当たりのコストを鑑みて今でも“主力”はHDDで、総ストレージ容量のおよそ87%はHDDが占めているとのことだ。


 Seagateでは今後の3〜5年、ストレージの総容量は平均年率20%の成長を見込んでいるといい、より容量と電力の効率に優れたHDDが求められるという前提で研究開発を進めている。


●ロードマップに従って2032年までに「100TBのHDD」を実現


 「より容量と電力の効率に優れたHDD」を作るには、HDDのプラッター(ディスク)1枚当たりに保存できる容量を大きくする必要がある。この点では、Seagateの競合に当たるWD(Western Digital)も、HDDにおいてePMR(エネルギーアシスト垂直磁気記録)とHAMRの“両輪”でプラッター1枚当たりの保存容量を高める取り組みを進めている。


 Seagateでは、HAMRを軸とするHDDの技術プラットフォームを「Mozaic」と名付け、これを継続的に改良していくことでプラッター1枚当たりの保存容量を高めていくアプローチを取っているという。


 先般発表したMozaic 4+を適用した44TBのHDDは、1枚当たり4TB超の容量の鉄/プラチナ合金製のプラッターを使っているという(4+は「4TB超」の意味)。


 Mozaic 4+では、HAMRの“肝”となるプラッター表面のレーザー加熱について、レーザーの照射機構を一体化した磁気ヘッドを自社で開発/生産することで設計上の制約を減らし、一層の大容量化を進められるようになったそうだ。


 Seagateでは、2032年までに「Mozaic 10+」、つまりプラッター1枚当たり10TB超の記憶容量を実現する計画だ。これを3.55インチのボディーに収めると、1台で100TB超のHDDが実現する。


 「え、HDDが二桁TBなの!?」と驚いていたところ、「三桁TB」になる道筋が見えてきたのは“AIさまさま”なのかもしれない。



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