フェラーリが快挙! 90年ぶりのル・マンとモナコGP同年優勝。連覇達成で「まぐれではないことを証明した」

72

2024年06月17日 18:50  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

優勝したフェラーリAFコルセ(50号車フェラーリ499P)のミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン/アントニオ・フォコ 2024年WEC第4戦ル・マン24時間
 フェラーリは、6月15日から16日にかけてフランス、サルト県のル・マンで開催されたWEC世界耐久選手権第4戦『第92回ル・マン24時間レース』の決勝において、2年連続となる総合優勝を達成。前年の51号車フェラーリ499Pの勝利に続き、アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセンのトリオがドライブする50号車フェラーリ499Pがライバルを下した。

 フェラーリAFコルセがオペレーションを担う50号車499Pは、全長13.626kmのサルト・サーキット(正式名称:ル・マン24時間レース・サーキット)を311周し、その最後に32万9000人もの人々の喝采を浴びることとなった。

 このクルマは、現地15日土曜16時にスタートが切られた101周年大会で72周にわたってトップを走り、翌日の16時過ぎに見事トップチェッカーを受けたが、その裏には度重なる降雨によって刻々と変わる路面状況をはじめ、レース中のセーフティカー(SC)、スローゾーン(SZ)導入などさまざまな決断を迫られるなかでクルマを最適化し、とくにタイヤ選択の面で優勝メンバーと姉妹車51号車フェラーリ499Pのクルー支え続けたチームの献身があった。

 ニールセンが乗り込んだ50号車はレース終盤にトップに立った。これを追いかける2番手7号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing)はウエットコンディション下で抜群の速さを見せており、両車のギャップはラップごとに秒単位で削られていた。フィニッシュまで残り30分の段階でその差は30秒ほど。50号車としては燃料が最後まで保つのかぎりぎりの状態にありペースを上げにくい状況だった。

 しかしニールセンは最後まで落ち着いて499Pをフィニッシュラインへと運び、後続車に14.221秒差に迫られながらも無事にトップチェッカーを受ける。また、ディフェンディングチャンピオンとして今大会に臨んだアレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ組51号車499Pも姉妹車から36秒差の3位でフィニッシュ。これによりフェラーリはル・マンの101周年大会でワン・スリー・フィニッシュを飾ることとなった。

 フェラーリによるル・マンでの総合優勝は2年連続11回目。29回のクラス優勝を含めると、今年の優勝が通算40勝目となる。なお、同一ブランドがル・マン24時間レースとF1モナコGPを同じ年に制したのは1934年のアルファロメオ以来、実に90年ぶりとなる。これ以降、同一シーズンに“世界三大レース”の内ふたつのイベントで表彰台の頂点に立つブランドが出てこなかったなか、フェラーリがその最初のメーカーとなっている。

■フェラーリ会長がコメントを発表

 昨季2023年に続く総合優勝達成に際し、フェラーリのジョン・エルカン会長は「ル・マンでの1位と3位は、チームワークがいかに素晴らしい結果をもたらすかを証明するものだ」と語った。

「この非常に厳しい24時間の間、勇気と粘り強さを示してくれたすべての人に感謝したい」

「今年と昨年の結果によって、フェラーリの全ドライバーがル・マンで勝利したこと、そして彼らによってフェラーリ全体が勝利したことは、私にとって大きな喜びである。非常に結束力が強く、献身的なチームだけが、この歴史的な結果を達成することができた」

 フェラーリのグローバル・エンデュランス部門の責任者であるアントネッロ・コレッタは、この成功を並外れたものであると述べた。

「ル・マンに戻ってきてふたたび優勝し、プリンシング・ホース史上11回目の総合優勝を達成することは、2023年の優勝がまぐれではなかったことを証明する、途方もないチームの努力の結果であり、何か特別なことを示すものだ」

「2024年シーズンは、ここル・マンに来るまで一度も表彰台の頂点に上がれなかったが、1年でもっとも重要なレースでふたたび勝利することができた」

「チーム全員、ドライバーたち、そしてこのプロジェクトを支えてくれているすべての人々に感謝して祝福したい。ひとりひとりが能力と情熱に基づいて重要な役割を果たしているんだ」

■「去年からずっと待っていた」/フェラーリAFコルセ優勝ドライバーコメント

●ニクラス・ニールセン(50号車フェラーリ499P)

「素晴らしいよ! 本当に夢のようだ。レース終盤にドアに問題があり、優勝はとても困難であるように思っていた。でも、その後はすべてがうまくいった。言葉にならないよ。みんなを誇りに思う」

「ファイナルラップ想像できないほど、とても長かった。どんな些細なリスクも回避し、できるだけ早くゴールすることを心配していた。リードを何とか守りきらなければならなかったんだ」

●アントニオ・フォコ(50号車フェラーリ499P)

「僕たちは週末をとおして完璧だったので、この勝利に値すると思う。去年からずっと待っていたので、充分に楽しむことができる。51号車で表彰台を獲得できたので、この結果はさらに素晴らしいね」

「フェラーリの旗を持ったファンに会うテストデーから、ここの雰囲気はいつも素晴らしい。信じられないほどだ。これらの側面はベストを尽くすためのモチベーションを高めてくれる。レース中も、夜になって雨が降ってきたにもかかわらず、コース沿いやスタンドに大勢のファンが集まってくれたのはうれしかった。これほどの情熱を味わえるなんて信じられない。どんな言葉もこの瞬間をとらえることはできないよ」

●ミゲル・モリーナ(50号車フェラーリ499P)

「僕たちはこの目標を達成するために懸命に働いた。長い間、この勝利を望んでいた。勝利のために戦うチャンスがあることに気づき、すべてを捧げたよ。僕にとってレースキャリアで最高の日なので、とても幸せだ!」

このニュースに関するつぶやき

  • 白人至上主義の毛唐共のルール改正にやられたTOYOTA。
    • イイネ!10
    • コメント 1件

つぶやき一覧へ(34件)

ランキングスポーツ

前日のランキングへ

ニュース設定