培養筋肉でロボットハンド=世界最大、義肢への活用期待―東大など

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2025年02月13日 07:31  時事通信社

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東京大と早稲田大が開発した人の培養筋組織を使用したロボットハンド。腕の部分に筋組織を束ねた装置が五つ取り付けられている=12日、東京都文京区
 東京大と早稲田大の研究チームは13日、人の培養筋組織を使用したロボットハンドを開発したと発表した。5本の指が独立して動く仕組みで全長18センチあり、同種のロボットハンドでは世界最大。まだ物を持ち上げるまでの力は出せないが、将来的には義手や義足などへの応用が期待されるという。論文は米科学誌サイエンス・ロボティクス電子版に掲載された。

 開発したロボットハンドは、培養筋組織を束にした装置をそれぞれの指につなぎ、電気信号で収縮させて指を曲げる構造。手のひらは約6センチで、生後間もない新生児くらいの大きさという。

 研究チームの竹内昌治・東京大教授によると、培養した筋組織を太くすると、中心部の細胞に栄養が届かず壊死(えし)してしまうため、同種ロボットは数センチ程度の小規模な研究にとどまっていた。

 研究チームは今回、太さ数ミリ程度の細長い筋組織を8本束ねた装置を開発。細胞の壊死を防ぎながら、収縮力を高めることに成功した。

 竹内教授は「まだ握手のような強い力は出せないが、束ねる筋組織を増やす方法で、パワーを上げられるようになると考えている」と説明。「将来的にはリンゴを持ち上げられるようにしたい」と話している。 

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