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解体工事で出た産業廃棄物を不法投棄したとして、京都府警は9日、京都市伏見区の建設業者と解体業者の社長ら男性4人を廃棄物処理法違反の疑いで逮捕した。
解体業者が集めた産廃は正規の処分場ではなく、建設業者が所有する伏見区の土地に運び込まれていたという。府警は処分の発注元から支払われた代金を不法投棄で浮かせ、余った分を業者同士で分け合っていたとみて詳しい経緯を調べる。
4人は建設業「熊谷建設」社長の熊谷治(70)と解体業「大橋工業」社長の大橋裕樹(47)=いずれも京都市伏見区=両容疑者のほか、熊谷建設の元従業員(71)と大橋工業の従業員(29)。
逮捕容疑は共謀して2025年2月に4回にわたり、解体工事で出たコンクリート片や木くずなどの産廃約44・2トンを伏見区内にある熊谷建設の所有地に不法投棄したとしている。熊谷容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているという。
府警は両社が少なくとも19年4月ごろから不法投棄を繰り返していたとみている。
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府警生活保安課によると、大橋工業は工事現場で出た産廃について、発注元から正規の処分に必要な費用を受け取っていたとされる。しかし、実際は産廃の一部は熊谷建設の土地に運び込まれ、浮いた処理費用の一部が熊谷建設側に支払われていたことが捜査で判明したという。
府警が6月に行った家宅捜索で、熊谷建設の所有地の地中から大橋工業が搬入したとみられるコンクリート片などが見つかった。府警は廃棄物処理法の無許可処分容疑も視野に捜査を進める。【水谷怜央那】
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