限定公開( 6 )

「インターネット巧すぎ」「豚なのにフットワーク軽い」──みそかつチェーンを手掛ける矢場とん(名古屋市)の公式Xアカウントによる投稿が話題だ。X上で矢場とんに関する投稿がバズっているのを見るや、ユーモアを交え即反応。11月10日時点で約3500万インプレッション(表示)を集めた他、元投稿のパロディー動画も作成し、さらに約430万インプレッションを集めた。
きっかけは、あるXユーザーによる11月3日の投稿。中部国際空港(セントレア)の通路にあるモニターに、矢場とんの公式キャラクター「ぶーちゃん」が映っている写真を指し「セントレアの歩道、矢場とんのCM流れるたびにデスゲーム会場になるの怖すぎる」とコメントしたものだ。
「デスゲーム」とは映画「SAW」のように、命がけのゲームに参加させられるフィクションのジャンルを指す。パペットやピエロなど、主催者のアバターがモニター越しに参加者へ指示を出すパブリックイメージがあることから、ぶーちゃんやセントレアの様子をデスゲームに例えたわけだ。
投稿は、例えの的確さや緩い雰囲気のキャラがデスゲーム主催者のアバターになる“それっぽさ”から注目を浴び、7日時点で約1900万インプレッションに達するほど拡散した。そこまではただSNSでユーモアが評価されたに過ぎないが、ここで公式が動いた。5日に矢場とん公式Xアカウントが、元投稿を引用する形で「あはは、そんな顔しないでよ。これは“遊び”だよ、ちゃんとルールもある」とポスト──デスゲームの主催者になり切って“便乗”したのだ。
|
|
|
|
公式による“デスゲームあるある”を理解した投稿はすぐ話題に。「デスゲーム主催者としての解像度が高すぎる」と注目を集め、10日時点には約3500万インプレッションを突破するほど拡散した。企業がいわゆるネットミームに便乗する例はもはや珍しくないが、今回に至っては「単にネットミームの語彙を拝借するんじゃなくて、ミームの本質を自力で捉えている」「公式の乗っかりで一番アツい」など、表面的な対応でない点も評価されているようだ。
さらに6日には、一連の話題をモチーフにした動画も投稿。人間たちが集められた部屋に、不気味にアレンジされた矢場とんのコマーシャルソングが突如流れる。そして部屋のスクリーンにぶーちゃんが映り「あはは、そんな顔しないでよ。これは“遊び”だよ、ちゃんとルールもある。それじゃあみんなの健闘を祈ってるよ」と言い放つ。映像が途切れた部屋には、音声加工されたコマーシャルソング、その締めのフレーズが流れる──という映像だ。
映像は5日の投稿と同様に拡散し、10日時点で約430万インプレッションを突破。「死」など物騒な言葉を使わずデスゲームらしさを表現している点が評価されている他、「波に乗っかるスピードが早すぎる」「行動力ありすぎ」と、フットワークの軽さを評価する声も集まった。一連の投稿を見て「みそカツを食べたくなった」とする声も散見されている。
なお、ITmedia NEWSは動画制作の経緯や話題になったことへの受け止めを尋ねたが、同社は回答を控えた。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。

「SNS玄人」矢場とん投稿話題(写真:ITmedia NEWS)18

「SNS玄人」矢場とん投稿話題(写真:ITmedia NEWS)18