新たな台風が複数発生か 台風シーズン 今後の傾向は? 例年と違う特徴も

164

2024年09月01日 17:12  日本気象協会

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日本気象協会

新たな台風が複数発生か 台風シーズン 今後の傾向は? 例年と違う特徴も

9月半ばにかけて、南シナ海やフィリピンの東、さらにマリアナ諸島付近で、台風など熱帯擾乱が発生しやすいでしょう。日本から離れた海域で発生する台風は、発生してから北上して日本に近づくまで、発達を続ける期間が長くなります。例年では、秋の台風は、本州付近まで北上すると、偏西風に乗って、動きが速くなることがあります。ところが、今年は台風が本州付近まで北上しても、台風を動かす風が吹いていないこともありそうです。今回の台風10号のように、台風は動きが遅く、影響が長引くこともあるかもしれません。



●新たな台風が複数発生か


8月の終わりから、南シナ海やフィリピンの東、さらにマリアナ諸島付近にかけて対流活動が活発になっています。

今日1日の雲の様子をみると、南シナ海からフィリピンの東、さらにマリアナ諸島近海にかけて、発達した雲がみられます。
フィリピンの東では、モンスーンによる西風と偏東風がぶつかるモンスーントラフをきっかけに、熱帯低気圧が発生しています。この熱帯低気圧は、今後、発達しながら北上し、台風になる予想です。

日本の南にも、発達した雲がみられます。この海域でも、新たな熱帯低気圧が発生する可能性があります。

太平洋北中部には、ハワイの西にトロピカル・ストームHoneのまとまった雲があります。トロピカル・ストームHoneは、ハワイ時間8月31日午後8時、北へ6mph(時速約10キロ)で進んでいます。中心の気圧は1007hPa、最大風速は40mph(約17.9m/s)です。今後、勢力を維持したまま、日付変更線を超える見込みです。トロピカル・ストームHoneが、勢力を弱めずに日付変更線を超えると、台風になります。いわゆる越境台風です。


●今後の台風の傾向は? 例年と違う特徴も


9月半ばにかけて、南シナ海やフィリピンの東、さらにマリアナ諸島付近で対流活動が活発な状態が続くでしょう。この海域で、台風など熱帯擾乱が発生しやすい状況が続きます。

今後、台風が発生しやすい海域は、比較的日本から離れています。台風は、海上を進むあいだは発達しやすいため、日本から離れた海域で発生する台風は、発生してから北上して日本に近づくまで、発達を続ける期間が長くなります。

例年では、秋の台風は、本州付近まで北上すると、偏西風に乗って、動きが速くなることがあります。ところが、今年は季節の進みが遅く、偏西風は平年より北を流れるでしょう。このため、台風が本州付近まで北上しても、台風を動かす風が吹いていないこともありそうです。今回の台風10号のように、台風は動きが遅く、影響が長引くこともあるかもしれません。

台風シーズンが続きます。いざ避難する場合に備えて、避難場所や避難経路を確認しておくとよいでしょう。



このニュースに関するつぶやき

  • 今年は台風の当たり年?雨関連の災害だと短時間に激しく降るよりも数日にわたる累積降雨量が災害を発生させる確率を上げるから、日本列島ではかなり危険な状態の土砂災害警戒地域がアチコチに出てくるのだろうね
    • イイネ!33
    • コメント 2件

つぶやき一覧へ(92件)

前日のランキングへ

ニュース設定