国民民主党は4日、国会内で両院議員総会を開き、不倫問題が報じられた玉木雄一郎代表を役職停止3カ月とする処分を決めた。玉木氏は代表辞任を否定した。来年3月3日までの役職停止期間中は、古川元久代表代行が職務を担う。
玉木氏は11月、週刊誌が報じた不倫の事実関係を認めて謝罪。調査を進めた党倫理委員会は不倫について「重大な注意義務違反」と断じ、「党代表の行為であるが故に個人の問題に収まらず党の名誉、信頼を傷つけた」と結論付けた。
不倫の発覚後、玉木氏は「出処進退を自ら判断する」と説明してきた。総会後に記者団の取材に応じ、「党の決定に従いたい」と強調。辞任はせず処分期間終了後に復帰する考えを示した。改めて陳謝し、「一議員として、真摯(しんし)に誠実に信頼回復と党勢拡大に汗をかきたい」と述べた。
玉木氏は3カ月間、党役員会に出席できず、代表としての活動や記者会見も行えない。10月の衆院選で国民民主を躍進させた「党の顔」を欠くことになり、党の発信力に影を落としそうだ。幹部の一人は「影響は大きい」と語った。
玉木氏に対し、支援団体の連合から「けじめをつけるべきだ」(芳野友子会長)との声が出ていた。倫理委は処分理由の説明の中で「迅速な謝罪会見やその後の真摯な対応は否定的評価を軽減するものだ」と指摘した。ただ、党内では「けじめでも何でもない。きっちり辞めるべきだ」(関係者)との不満もくすぶっている。