がん10年生存率、54.0%=サバイバー予後も初集計―国立センター

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2025年02月13日 07:31  時事通信社

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 国立がん研究センターは13日、2012年にがんと診断された患者約39万人の10年生存率が54.0%だったと発表した。前回調査(11年診断)は53.5%で、ほぼ横ばいだった。診断から1〜5年が経過した患者について、その後の経過を示す「サバイバー5年生存率」も初集計。進行がんでも診断から1年以上が経過した患者は、その後の5年生存率が改善する傾向が確認された。

 同センターは、全国のがん診療連携拠点病院などでがんと診断された患者39万4108人を分析。がんのみが死因となる状況を仮定して、患者の10年生存率を推定した。

 部位別の生存率は、患者数が最も多い胃がんで57.9%。次に多い大腸がんが58.1%、続く非小細胞肺がんは32.6%だった。患者の平均年齢は67.7歳で男性がやや多く、診断時の年齢は60代と70代が全体の約6割を占めた。

 サバイバーについても、診断からの経過年数別に5年生存率を算出。早期がんはほぼ横ばいだったが、ステージIII、IVの進行がんでは年数が経過するほど改善する傾向が確認された。ステージIVの胃がんと診断され、診断から1年経過した患者の5年生存率は12.5%だったが、5年経過した患者では61.2%だった。

 同センターがん対策研究所の石井太祐研究員はサバイバーの生存率改善傾向について「治療が効いている、全身状態が良く合併症が少ないなどが考えられる」と話す。一方、乳がんではステージや経過年数にかかわらず、サバイバー5年生存率に大きな変化は確認されなかった。

 同センターは、23年にがんと診断された患者数も公表。新型コロナウイルス流行下の受診控えや診療制限の改善が進み、流行前の平均より4.4%増えた。 

このニュースに関するつぶやき

  • お金と薬が思いっきり効くかどうかだと思う、そりゃ5年経過したら薬が効いてるって事で生存率伸びるわな、ただ薬で縮む人も実際に居るし気落ちして余命まで行かない人も居る環境もあるし
    • イイネ!4
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