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インスタント焼きそばの外装フィルムをはがしたら、中蓋に作り方が書いておらず、「調理方法はこちら」とQRコードに誘導するのみ。そんな作りに思わず「そんぐらいそこに書いとけよ」──9月7日にXで投稿された、こんなポストが話題だ。8日午後2時半時点で約4万8000件のいいねを集めており、リプライや引用ポスト欄は「消費者のことを考えていない」「コスト削減の企業努力」と賛否両論を呼んでいる。
話題になっているのは、インスタント焼きそば「ペヤング」シリーズなどを手掛けるまるか食品(群馬県伊勢崎市)の製品。投稿はインスタント焼きそばの中蓋の写真に「誰がいちいちQRコード読んでまでカップ焼きそばの作り方見んねん」というコメントを添えたもので、リプライや引用ポスト欄には賛否さまざまな意見が集まっている。
肯定的な意見では、例えば「こうすることで全商品の蓋を同じにでき、コストカットにつながる。企業努力だ」「調理法は外装フィルムにも書いてあるからいいのでは」「外部サイトに誘導することで多言語対応しやすくなるのでは」との声が見られた。
一方、否定的な意見では、「QRコードを印刷するスペースで説明が書けるだろ」「コストカットしても消費者が不便に感じるなら失敗」という声があった。他にも「どうせ読まないからQRコードでも十分」も見られた。
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話題の内蓋に記載のQRコードを読み取ると、同社の製品一覧ページに遷移する。ここで自分が買った製品を選べば、湯量の目安や待ち時間、作り方が確認できる仕組みだ。ただし、X上の議論にあったような多言語対応はなかった。否定的な意見の中には「わざわざ自分が買った製品を探して選ばなければいけないのも手間」というものもあった。
実際のところ、まるか食品はどんな意図で作り方の説明を現在の形にするに至ったのか。同社に聞いたところ、現在の形を採用しているのはコスト削減が主な理由という。
現在の内蓋を使い始めたのは2023年の年明けごろから。商品によって調理方法が違い、製品ごとに変更すると製造コストが上がるため、共通化することでコストを抑えているという。「手軽で安いのが即席めんのいいところ、手の取りやすい価格帯にしたい」(同社)。
調理方法は外装フィルムにも記載しているため、内蓋のQRコードと合わせてどちらかを確認してもらう想定だ。多言語対応については、公式サイトに英・中・韓国語版のパッケージをPDFで掲載しており、そちらでカバーしていると同社。ただし新商品は対応が追い付いておらず、掲載しているのは定番商品のみだ。
同社に対し、一連の投稿に対する受け止めも聞いたところ「お客さまの戸惑いは伝わっている。一方、(内蓋を)製品ごとに別のものにするとかなりコストがかかり、お客さまにも影響してしまう。であれば、内蓋を統一し、抑えた価格で寄り添いたい」とした。
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カップ焼きそば QR誘導に賛否(写真:ITmedia NEWS)144
カップ焼きそば QR誘導に賛否(写真:ITmedia NEWS)144