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レスリング女子オリンピック(五輪)2連覇の金城(旧姓川井)梨紗子(30=サントリービバレッジソリューション)が12日、自身の口で引退を表明した。11日にインスタグラムなどで表明し、一夜明けとなったこの日は静岡・焼津市総合体育館で行われた全日本女子オープン選手権で、出産後の復帰戦となった妹・現姓恒村友香子(28=同)の「セコンド」に入った。試合後には取材に応じ、引退に至った経緯などを説明した。
決断した時期は「去年の10月」だった。出産後に臨んだ非五輪階級の世界選手権(アルバニア)59キロ級で優勝し、日本レスリング界で初となる「ママで世界女王」に輝いた。同大会後には家族に伝えていたといい、「レスリングで欲しいものはもう何もなくなった。全て満たされた。レスリングがもう趣味でいいという人生になった」と明かした。
金城は2016年リオデジャネイロ五輪(オリンピック)の女子63キロ級と21年東京五輪の57キロ級で大会2連覇を達成。妹の友香子も東京五輪の62キロ級で金メダルに輝き、姉妹で世界を制した。妹の産後復帰戦となったこの日はセコンドとしてサポート。試合は準決勝で敗れたものの、金城は「本当にすごいことをやっている。勝った、負けたはあるけれど、戦っている姿をまた見せてくれて、ありがとうという気持ちしかない」と語った。
自身は東京五輪の直後に、元選手だった金城希龍さんと結婚。22年5月には第1子の女児を出産した。この日の取材で妊娠8カ月だということを公表。12月に第2子となる長男を出産する予定で、今後は「家族で過ごす小さな幸せを感じる生活をしたい」と育児に専念する。さらに、妹・友香子のコーチを務めることも発表し、「まだ31歳なのでこれからもレスリングに関わっていく。まだやりたいことや経験したいことはある。お仕事(の依頼)たくさん待っています」と晴れやかな表情を見せた。
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