ホンダの2チーム目はザウバー濃厚。来季、日本人F1ドライバー誕生の可能性も

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2017年03月29日 12:21  AUTOSPORT web

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ホンダの第2チーム目のパワーユニット供給先として、ザウバーが候補に絞られ、発表も近いという。来季にはこのマシンに日本人ドライバーが乗る可能性が高い。
ホンダの第2チームとなる来季のパワーユニット供給先がザウバーに絞られたことは、開幕戦メルボルンでの取材でほぼ明らかになった。ホンダ側もザウバーの首脳陣も、一応は「まだ何も決まってない」と公には言っている。しかしオーストラリアGP週末の話し合いで事態は大きく進展したようで、ザウバーのモニシャ・カルテンボーン代表に交渉の見通しについて聞くと、満面の笑みで「順調よ!」と答えていた。

 ホンダが2チーム目に供給する際の最大のネックは、ギヤボックスがマクラーレン製であることだった。ザウバーのようなカスタマーチームは、ウイリアムズなどの例外を除けばギヤボックスを自製しておらず、パワーユニットと込みで供給を受けるのが普通だ。

 しかし、ホンダの場合はマクラーレン製ギヤボックスしかなく、ザウバー側はホンダとはパワーユニット、マクラーレンとはギヤボックス供給の両面交渉を強いられていた。しかし、それもどうやらメドがついたようで、早ければ来月早々には正式発表の見込みだ。

 ホンダがザウバーを供給先に選んだ大きな理由のひとつが、「ドライバー選定に発言権を持つこと」だった。ホンダの若手育成ドライバーのために、F1への道筋を付けることが是非とも必要だったからだ。ザウバーの場合、現在のレギュラードライバーでるマーカス・エリクソンは来季以降もほぼシートが確定しているが、もうひとつが未定の状態で空いている。そこに日本人ドライバーを入れたいというのが、ホンダの目論見だ。

 現時点でF1に最も近いホンダ系日本人ドライバーは3人。GP2改めF2選手権の松下信治、F2の下のカテゴリーになるGP3の福住仁嶺、そして今季からヨーロッパを転戦するユーロF3に参戦する牧野任祐である。ただしF1参戦にはスーパーライセンスが必要で、そのライセンス取得は2年前からポイント制になった。具体的には、3年間で40ポイント取得することが必要だ。

■日本人F1ドライバー候補は3人だが、来季に限ればふたり

 3人の中では牧野が国内F3選手権ですでに11ポイントを獲得しており、初参戦のユーロF3を選手権2位以上でシーズンを終えれば、スーパーライセンスを獲得できる。松下は現時点で3ポイントしか持っていないが、参戦カテゴリーがGP2からF2に名称変更して格上げされた結果、選手権3位までの結果を出せばライセンス獲得が可能になった。一方、現在6ポイント所有の福住は、GP3でチャンピオンになっても30ポイントで4ポイント届かない。

 ということで来季F1昇格の可能性がある日本人は、牧野と松下のふたりということになる。対するシートは、今のところひとつだけ。ふたりがともに好成績を挙げてスーパーライセンスを獲得し、「どちらを抜擢しようか」とうれしい選択に悩むのが理想的だが、さてどうなるか。

 注目のF2は4月15、16日決勝のバーレーン、ユーロF3は同月同日のイギリス・シルバーストーンで開幕戦を迎える。

このニュースに関するつぶやき

  • ザウバーに供給を批判している人がいるけど、わかってないね。 供給チームが増えるということは、その分の開発に必要なデーターが増えるということをね。
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