


「今回のゴルフ旅行だって、別に会社の社運がかかった接待ゴルフとかじゃないでしょ? 友達との遊びのゴルフでしょ」思わず確認してしまいました。私は夫に理解してほしいのです。家族の手術と友達の遊び、どちらを優先させるべきか。

「だって前から約束していたし、俺が行かないと皆が困るだろ」「は?」皆が困る……? 私は「困ってない」と言うのでしょうか……。手術をするというのに……?
「今回のゴルフ場、すごい人気で前から押さえていたんだよ。でも1組4人からしか受け付けてもらえないから、俺が行かなかったら皆に迷惑がかかるんだよー」夫の口から出てくる「皆」という言葉に心がモヤモヤしました。
改めて確認をしたのに、改めて「妻の手術よりも友達を優先する」と言ってきたのです。……信じられません。


「家のこととかは身体が良くなったらゆっくりやればいいんだから、決して無理はしないこと!」偉そうに言われて私は言葉につまりました。「……」(もう何を言ってもこの人には届かない……)そう感じたときから、私にも彼の言葉が届かなくなったのです。今まで家族思いで優しい人だと思っていましたが、勘違いだったのかもしれません。こんなに想像力のない人だったとは……失望が私の心に広がります。
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これがもし「どうしてもテツヤ以外の人には代われない大事な仕事」だったら、私も理解はできるでしょう。しかし今回のゴルフ旅行は、前々から約束をしてあったとはいえ“友達との遊び”です。家族に緊急事態があったときでも友達との旅行を優先するような夫は、私の人生に必要なのか? こんなに蔑ろにされて、私の気持ちは保てるんだろうか? ……私は分からなくなってきてしまいました。
【第3話】へ続く。
原案・ママスタコミュニティ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子