PayPayで払ってもらったはずが、女性客の「ある一言」で勘違い 被害に後悔…フリマ混雑時ならではの巧妙な手口とは?

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2024年05月14日 07:20  まいどなニュース

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この季節増えていくマルシェやフリマ、そんななかでのトラブルが…。写真はイメージです(YY apartment/stock.adobe.com)

キャッシュレス決済で払ってもらったはずなのに、決済されていなかった…と詐欺にあった話が話題に。相手側の「ある一言」で、払ってもらえたと信じ込んでしまったそう。はたして、その手口とは?

【写真】まさか被害に…実際の投稿

ハンドメイドの石鹸やキャンドル作品をイベント等で販売しているFuudoさん(@fuudo_soap)が、子ども服をフリマで販売していた時のことでした。あるお客さんが品物を選んでキャッシュレス決済を選択。そのときのことをThreadsに投稿しました。

「いわゆる払った振りをして、実際には支払ってなかったって言う被害に遭いました。
私自身、立て込んでて決済確認を怠ったのが悪いんだけどね。
『スクラッチはずれちゃいました〜』って実際になってない事を言うのは確信犯だなって。
思い入れのある子ども服達を次の人が使ってくれることは嬉しい事だけれど、
公平な支払いをせずに子供にその服を着せるってどうなんだろ....。
モヤモヤが消えず」

4月中旬まで開催されていた「PayPayスクラッチくじ」。相手は、決済後に「スクラッチくじ」の抽選画面が表示されるという仕組みを使い、実際はくじが表示されていないのに「はずれた」と発言。その声を聞いていたFuudoさんは画面を見ぬまま信じてしまったそうです。

Fuudoさんは3年ほど前にハンドメイド作品のイベント出店をする機会が増えたため、販売促進を目的にPayPayを導入し、慣れてはいたそう。今回投稿したトラブルの経緯など詳細をお聞きしました。

会計後の雰囲気から胸騒ぎが…

――相手はどんな様子で買い物を?

フリマの設営準備中に品物を並べていたところ、相手はじっくりと品定めをしてブランド品を選び、「数点購入するから値下げをして欲しい」と交渉してきました。購入意欲を見せてくれたので値下げに同意しました。会話もあり気さくな方だったので私も信頼してしまっていたのかもしれません。

PayPay決済時に決済が完了すると私のスマホに通知が届くようになっているのですが、この時は決済の際にお客さんのスマホを確認したり、自分の通知をその場で確認していなくて…。というのも、設営準備が終わっていなかった焦りと、お客さんの「あ〜またスクラッチハズレだわ〜」の言葉に決済が完了されたものだと思い込んでしまっていました。

――バタバタしている中でその言葉を聞いたのですね。

この時「ペイペイ」の音が聞こえなかったことと、とっさにスマホを仕舞われたので嫌な予感がしました。会計後はよそよそしい雰囲気もあり、私も胸騒ぎがしたのを覚えています。

別のお客さんの対応を終えた約5分後くらいに通知を確認したところ「決済失敗」となっており、支払いが終わっていなかったことに気がつきました。

――今回、盗まれた子ども服は、お子さんたちが過去に着用を?

はい。子どもたちのサイズアウトしたもので、ラルフローレンの服を多く出品していました。フリマサイトの価格を確認して、それよりも安く値段をつけていました。相手はラルフローレンのワンピース1点とラルフローレンのパンツ2点を選び、合計4000円でした。

――イベント主催者や警察への報告や相談は?

主催者および、警察への報告はしていません。基本、単発のイベント出店での出店者とお客様とのトラブルは自己責任だと思っています。来場者のマナーの対策や予防策等を話し合ってはいませんでした。

イベント出店だと、私の場合、一人で設営から準備、接客もしています。イベントの賑わいにもよりますが、過去にも忙しい時に決済画面の確認ができていない場合もありました。

手軽さが仇に トラブルに備えて心構えを

――キャッシュレス決済を導入してからのメリットやデメリットは?

ハンドメイド作品を販売するのに沢山の方に手に取って欲しいと思い導入しました。実際に販売促進につながり、売り上げも上がりました。デメリットは今のところ特にありませんが、今回のケースで未決済後の相手側に問い合わせができるシステムがあればいいなと思いました。手軽さが仇となった体験だったなと感じています。

――「今後は決済確認を確実に…」との思いでいらっしゃるかと。今回の出来事をふまえて同じく出店する側の方々に伝えたいことは?

コロナ禍があけて昨今、イベント激戦と言われるほど各地でのイベントが増えてきました。

私自身、自己表現の一環として3年前からイベント出店を始め、模索しながらもお客様との一期一会の出会いや、主催者や他出店者との交流を大切にしながらハンドメイド出店を楽しんでおります。来場される方も、数ある出店者の中から足を止めていたただき「作品の価値=自分の価値」にお金を払ってくださるのだと感じています。

そんな中であっても、モラルに欠けた行動をされるお客様はいるのだと今回反省しました。きっと、これからイベントへの出店やキャッシュレス決済導入を考えておられる方もいらっしゃるかと思います。あらかじめ、トラブルがあった場合の心構えであったり、解決策を考えておいた方が良いと思いました。私も今回のトラブルをふまえた上で、これからも楽しくイベント出店を続けていきたいと考えています。

◇     ◇

今回の投稿に、「決済確認大事ですね」「こういうのを見ると現金のみがいいって思ってしまいますね」「『ごめん!支払い忘れてた!』と戻って来て下さいました。私も受領したかわすれていたので割引券差し上げました」と、ハンドメイド作品を販売している方やフードトラックを運営している方からのコメントも寄せられていました。

キャッシュレス決済の場合、私たち買う側も、金額を聞いて(レジの数字を見て)、自分で打ちこんで、その金額を店員さんに見せて…としっかり確認しながら支払いボタンをタップすることが当たり前だと思っていましたが、この利便性やポイント還元キャンペーンを利用して悪事を働く人がいることに驚きました。

現在、該当のキャンペーンは終了はしているものの、「PayPay」で支払ったふりをして相手に「音が聞こえなかっただけでは」と嘘をついた人のエピソードがSNSに投稿され、嘘の決済音を鳴らす人もいて事件になったこともありました。相手にはメールが届くので、支払ったかどうかが即判明することをお忘れなきように。故意に払わなかった場合は「詐欺罪」に該当し、警察庁に被害届が提出されるべき犯罪です。

フリマやハンドメイドフェスなどのイベントは出店者の方や作家さんと直接対話しながら買い物ができるとてもワクワクする場所。身軽に動けるキャッシュレス決済の活用頻度もますます増えていきそうです。モラルを持って楽しく買い物したいものですね。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 真弓)

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このニュースに関するつぶやき

  • 現金だからって安全なわけじゃない。一万円札で払って、プロのワザで釣り札を抜いて「足りません」と言うのはフリマの定番だぞ。
    • イイネ!21
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