【写真】世界観スゴ〜！ アトラクション「チェンソーマン・ザ・カオス 4-D」の様子
■キーワードは“血しぶき”
まずは「チェンソーマン・ザ・カオス 4-D」から。『チェンソーマン』と4Dアトラクションの相性の良さは、体験前からひしひしと感じていた。というのも、『チェンソーマン』を手掛けた藤本タツキは、大の映画好きとして知られ、『チェンソーマン』の作中にも映画のオマージュが多数散りばめられており、さらにテレビアニメのオープニングも『悪魔のいけにえ』『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』『レザボア・ドッグス』など、映画好きがニヤリとしてしまう引用だらけだった。もともと『チェンソーマン』は、映画と深く関わりのある作品なのである。
そんな『チェンソーマン』が「シネマ 4D シアター」に降臨するとは！ しかも今回は「ゲストはホラー映画を鑑賞するために『シネマ 4-D シアター』を訪れ、そこでパークに潜入していた、デンジ、アキ、パワー、コベニに遭遇する」と映画要素も入れつつ、ゲストの現実とリンクするストーリーになっている。直近の「シネマ 4D シアター」のコラボレーションを振り返ると、『呪術廻戦』は呪術高専大阪分校、『僕のヒーローアカデミア』は世界的ロックミュージシャンのコンサートと、物語が繰り広げられる舞台が必ずしもユニバーサル・スタジオ・ジャパンと深く関係があるというわけではないので、このセレクトはうれしい。
さらに鑑賞するのが、「ハロウィーン・ホラー・ナイト」で人気のオリジナルキャラクター“かぼちゃのスマイリー”が登場するホラー映画ということで、『チェンソーマン』でもおなじみの“B級ホラー映画”的要素が、随所に散りばめられているのも特徴。プレショーでは『ピエロの黙示録』『囚人地獄絵図』など、「ハロウィーン・ホラー・ナイト」にも現れるピエロゾンビ、キューティーゾンビ、囚人ゾンビが出演する架空の映画のポスターが飾られており、これを眺めるのがまず楽しい。現在飛ぶ鳥を落とす勢いのパークの“ハミ出しもの”も隠れているので、ぜひ探してみてほしい。
そしてお待ちかねの本編へ。結論から言うと、これはもう大傑作である。すごい、すごすぎた。『チェンソーマン』はアクションのみならず、カオスで、シネマティックで、ダークな世界観が魅力なため、ただカッコよく動く映像を作っただけでは、目のこえたファンは納得させられないだろう。ハードルの高いコンテンツだ。しかも、登場人物たちは4D演出と連動する動きをせねばならず、普通のアニメーションよりも制約のある状態で物語を繰り広げなければならない。しかし体験してみると、「その手があったか！」という中盤の急展開で、ゲストをカオスな世界に見事に引き込んでいった。
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そしてアトラクションを出た先にある、「シネマ 4-D ストア」で販売されているグッズにもこだわりが満載。担当者によると「『チェンソーマン』のファンはオシャレな方が多いので」ということで、今回はファッショナブルなデザインに仕上げたとのこと。左側にワッペンが散りばめられたキャップは普段遣いもできそうなさりげなさ。また、デンジのシャツや、パワーのパーカーも用意されており、簡単にプチ仮装も楽しめるようになっている。ペンキのように見えるカラフルな模様は、実は“血しぶき”をイメージしているそう。アトラクションもグッズも共通して、“血しぶき”は絶対にいれるぞ！ という強い意志が感じられる。
『チェンソーマン』とユニバーサル・スタジオ・ジャパンの初のコラボレーションは、まさにアイデアの勝利で、双方の良さをしっかりと残し、新たな楽しさを生む、大成功のコラボレーションと言えるだろう。期間は、9月6日（金）から11月4日（月）まで。爆音で流れる『チェンソーマン』オープニング曲である米津玄師の「KICK BACK」を聞くだけでも胸が高鳴るので、ぜひ「シネマ 4D シアター」へ！
（C）藤本タツキ／集英社・ＭＡＰＰＡ
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