【フィギュア】中3和田薫子が帰国 初海外でジュニアGP優勝「反対回りも…」スピン挑戦の理由

0

2024年09月09日 16:03  日刊スポーツ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊スポーツ

ジュニアグランプリシリーズ初出場の第2戦チェコ大会で優勝し、帰国した和田薫子(撮影・松本航)

フィギュアスケートのジュニアグランプリ(GP)シリーズ初出場で第2戦チェコ大会を制した和田薫子(15=グランプリ東海クラブ)が9日、羽田空港に帰国した。プライベートも含めて初めてだったという海外で、最高の結果を残し「まさか優勝できると思っていなかったので、すごくビックリしました。楽しんで演技することができて良かったです」とほほ笑んだ。


ショートプログラム(SP)は67・21点の首位発進。7日のフリー前は「ほんのちょっとだけ」の緊張があったという。序盤のルッツ−トーループの連続3回転ジャンプを成功させると「ここが決まったから、あとはいけるんじゃないか」と自信を持ち、フリー1位126・93点、合計194・14点で頂点に立った。


スケートを始めたのは5歳のころだった。09年生まれの少女は浅田真央さんの14年ソチ五輪の演技に魅了された。偶然遊びで出かけたのが通称「大須リンク」の名古屋スポーツセンター。クラブに選ぶ際には「(宇野)昌磨くんもグランプリにいて『一緒のクラブがいいな』と思った」と考え、かつて浅田さんも在籍した名門のグランプリ東海クラブに入った。今大会の出発前も日本で見守る山田満知子コーチ(81)から「(ジュニアGP2戦目のことを考えず)自分らしい演技をしてきなさい」と背中を押され「今回の励みになりました」と笑顔を見せた。


今季はSP「美女と野獣」、フリーで「タイタニック」を演じる。タイタニックは地元愛知で滑る選手を目にした際に「自分もやってみたい」と思い、曲の決定後に映画を見たという。


「船の上で2人でポーズをするところが一番で、絵を描いたりしてだんだん距離が近づいていくところも好きです。ショートも恋愛系ですが、タイタニックとは違う味を出したい。ショートでは愛を一番に伝えて、フリーはちょっと切ない愛を、見ている人に伝えられたらいいなと思います」


SP、フリーともに組み込むのは逆回転のスピン。過去に宮原知子さんらが披露してきたが、用いる選手は多くない。スピンのルール変更に合わせ、コーチからも「みんながあまりやらないし、いいんじゃない?」と提案を受けたという。


「小さい頃からスピンが好きで、テレビでいろいろな選手を見てまねしてやっていたのが生きました。『反対回りもやってみるか』と遊びっぽくやっていて、いろいろな種類ができるわけではないけれど、だいぶできるようになりました」


26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪は年齢制限で出場資格を持たないが、幼少期から「オリンピックで金メダルを取りたい」と目標を掲げてきた。GP2戦目は第5戦ポーランド大会(9月26〜28日、グダニスク)に出場予定で「今回で少し感覚もつかめたので、まだ足りないところを、どんどん良くしたい。2戦目はもっといい演技を、見ている人に見せられるように頑張りたいです。全日本選手権に今年こそ出場して、自分のプログラムを、自分にしかできないものにしたいと思います」と力強く意気込んだ。【松本航】

    ランキングスポーツ

    ニュース設定