【福田富一栃木県知事・第2回】知事も家事できます!子育て支援や家事の分担など政策は幅広い

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2024年09月10日 10:10  ママスタセレクト

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前回からの続き。少子化対策に積極的に取り組んでこられた、栃木県の福田富一知事。昨今の少子化事情を踏まえ、経済的な部分での支援政策に力を入れているとうかがいました。第2回目は、子育て支援サイト「とこぽ」の運営と、家族で家事を分担する「とも家事」についてお聞きします。

【ママスタセレクト】栃木県知事福田富一さま_プロフィール画像

子育て支援サイト「とこぽ」で積極的な情報提供を実現


――栃木県は2024年3月22日から子育て支援サイトを開設したそうですね。

福田富一栃木県知事(以下、福田知事):子育て支援サイト「とこぽ」は、妊娠から出産、子育てに関する情報をまとめて掲載している子育て支援のポータルサイトです。名前の由来は「『と』ちぎけん『こ』そだてしえん『ぽ』―タルサイト」です。子育て中の家庭はもちろんですが、これから子どもを持とうと考えている家庭に対しても、栃木県が全国に誇る子育て支援制度や県内各地の体験・学びの遊び場情報などを発信しています。支援制度や医療などの目的別、妊娠や小学生などステージ別で検索ができるので、知りたいことがすぐに見つかると思いますよ。
参考:栃木県|栃木県子育て支援ポータルサイト|とこぽ|TOCOPO
――「とこぽ」が役立つシーンを教えてください。

福田知事:県の子育て支援制度を実際に利用した方たちの声を掲載していますので、利用の際には参考にしていただきたいです。また県内のイベント情報をキャッチして、お子さんと一緒に出かける計画も立てられます。今後は「子育て特集記事」を定期的に公開していく予定です。季節の話や県内で開催される子育てイベント、社会的なテーマなど、充実した内容を検討中です。SNSで情報をキャッチするような感覚で気軽に読んでいただきたいですね。

県内企業のあたたかい応援に支えられて



――ほかに、力を入れている子育て支援策はありますか?

福田知事:「とちぎ笑顔つぎつぎカード」があります。これは子育て世帯が協賛店舗で割引や特典のサービスを受けられるものです。有効期限はお子さんが18歳になって最初の3月31日まで。飲食店やスーパー、ドラッグストア、学習塾などでも使えます。2024年3月からはLINEアプリでも利用できるようになり、利便性もよくなりました。
あくまで協賛という形なので、「とちぎ笑顔つぎつぎカード」による割引は協賛してくださる会社やお店が負担してくださっています。栃木県全体で子育てを支援していくという考えに賛同していただいていると考えています。

――子育て世帯にとって、経済的支援はありがたいと感じる人も多いと思います。

福田知事: 1回の割引はそれほど多くないですが、協賛店舗は栃木県内の各地にありますし、何度も使えます。積み重ねていけば結果的に大きな割引になるのではないでしょうか。
参考:とちぎ未来クラブ|とちぎ子育て家族応援事業とは?|とちぎ笑顔つぎつぎカード

家事や育児の負担を家族で平等に!「とも家事」を推進



――栃木県では「とも家事」を推進していると聞きました。「とも家事」とはどのような事業ですか?

福田知事:「とも家事」は、家事を家族みんなでシェアする取り組みです。家事を夫婦だけで分担をするのではなく、お子さんがいればお子さんにも手伝ってもらうという家事分担の考えや行動を促しています。同時に、家事に費やす時間を減らすことを目的にしています。

――「とも家事」の推進に力を入れるのは、何か理由があるのでしょうか?

福田知事:調査によると、栃木県は全国と比較しても家事時間が長く、しかもその負担は女性に偏っていることがわかりました。時短や家事の分担という意識が、他の都道府県よりも浸透しにくいのかもしれません。2023年6月に開催された「G7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合」の成果文書である「G7ジェンダー平等大臣共同声明(日光声明)」でも、家事や育児の女性への偏りが課題とされました。このような背景からも、女性の家事負担の軽減を推し進めていくことが重要だと考えています。

――「とも家事」の推進のため、具体的にはどのようなことを行っていますか?

福田知事:毎年6月15日は栃木県民の日で、その日のイベントで「とも家事」に関する講演や家族で楽しみながら家事ができるブースを設営しました。ほかにも栃木県は11月22日を独自に「とも家事の日」と制定し、男性社員の家事参画を図る企業に向けた家事講座の開催、新婚夫婦へ家事代行サービスクーポンの配布などを行っています。

――ところで福田知事ご自身は、家事をされますか?

福田知事:家族内で時間の都合がつく人が行うことも多くありますが、食器の片づけや植木の水やり、愛犬の散歩、ゴミステーションへのゴミ出し、毎月の町内会の廃品回収も私が担当です。靴磨き、アイロンがけは結婚してからずっと自分でしています。自分のことは自分でしたいという性格も関係しているのでしょうね。そうそう、メダカの餌やりも私がしています。犬もメダカも妻が飼い始めたのですが、世話をするのは私です。でも長くそうしてきたので負担とは思いません。

−―実際に「とも家事」を実行しようと考えたとき、家族にどのような声がけをするとよいでしょう? 知事ご自身でしたら、どのように頼まれたら快く家事ができますか?

福田知事:相手にしてほしい家事は事前に伝えておくだけで、取り組みやすくなると思いますよ。たとえば朝出かけるタイミングで「このゴミをお願い」と言われると、言われた方も「え?」と思うかもしれませんが、「明日の朝、ゴミ出しをお願いね」と予告されていれば、準備ができるでしょう。家事は連携プレーが大切です。普段からのコミュニケーションも重要になってくるのではないでしょうか。

「とも家事」も、最初は抵抗があるかもしれませんが、そういうものだと思って続けていくと、逆にやらないと落ち着かなくなるかもしれませんね。
参考:栃木県|くらし・環境|とも家事の推進
編集後記
栃木県は「とこぽ」によって子育ての情報を提供するだけでなく、「とちぎ笑顔つぎつぎカード」を通じて、さまざまな企業が子育て世帯を応援していることがわかりました。まさに県全体で子育て支援に取り組んでいると感じます。
さらに「とも家事」を推し進める福田知事は、以前から「とも家事」をされていたとのこと。県トップという立場でありつつも「夫」「父」という役割を担っているご様子でした。次回は、福田知事ご自身の子育て経験についてうかがいます。
※取材は2024年6月に行いました。記事の内容は取材時時点のものです。
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取材、文・川崎さちえ 編集・すずらん イラスト・おんたま

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