パリ・オリンピック(五輪)7人制ラグビーで最下位に終わった男子日本代表のフィル・グリーニング新ヘッドコーチ(HC、48)が10日、所信表明した。
都内で記者会見に出席。元15人制イングランド代表で99年W杯に出場し、現役引退後は7人制の同国やスコットランド、米国を指導してきた。28年ロサンゼルス五輪に向けて「ここからの2年でワールドシリーズ(WS)に戻り、残り2年を準備に費やしたい」と4年間のプランを示した。
一筋縄ではいかない挑戦になる。日本は23年の世界最高峰WSで自動降格が決まり、24年は下部のチャレンジャーシリーズ(CS)が主戦場となった。グリーニングHCの初陣は7〜8日に行われたアジアシリーズ(AS)の韓国大会。3位で終えた初実戦を「タレントは見いだせたが、フィジカリティーが足りない」と冷静に分析した。AS、25年のCS上位のハードルを越えることで、最短25〜26年のWS復帰がかなう。同HCは「まずはWSに戻る。それがかなえば、いろいろなことが急速にいい方に回る。クラブ、大学も前向きに派遣してくれると思う。その段階になって、初めてロスに向かい(五輪の目標が)具体的になる」と前半の2年間を見据えた。
国内で主流な15人制のチームからの選手派遣有無で、7人制日本代表のメンバー構成は大きく変わってくる。6年ぶりに開催した7月の国内大会「ジャパンセブンズ」では、大阪府警が準優勝。そこで存在感を示した帝京大出身の白国亮大(24)、志和池豊馬(25)をAS韓国大会に招集するなど、地道なタレント発掘を始めている。
4年後の大舞台へ、一息つく時間はない。【松本航】
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