フェルシュフォーが今季初優勝。多重クラッシュ発生で短縮レースに/FIA F2第12戦レース2

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2024年09月15日 18:20  AUTOSPORT web

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2024年FIA F2第12戦バクー フィーチャーレースのスタートで発生した多重クラッシュ
 9月15日、2024年FIA F2第12戦バクーのフィーチャーレース(決勝レース2)が行われ、アクシデントに伴う長時間の赤旗中断で時間レースとなるなか、リチャード・フェルシュフォー(トライデント)がポール・トゥ・ウインで今季初優勝を飾った。

 宮田莉朋(ロダン・モータースポーツ/TGR WECチャレンジプログラム)は13位となった。

 フィーチャーレースのグリッドは13日に行われた公式予選で決定され、フェルシュフォーが自身2度目/今季2度目のポールポジションを獲得。フロントロウ2番手に来季F1デビューが決まっているアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ・レーシング/メルセデス育成)が並んだ。

 2列目3番手にビクトール・マルタンス(ARTグランプリ/アルピーヌ育成)、4番手にゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)が続いた。

 今大会のタイヤコンパウンドはプライムタイヤがソフト(レッド)、オプションタイヤがスーパーソフト(パープル)となる。市街地コースというセーフティカー(SC)リスクも高いバクーなだけに、上位勢は総じてスタートタイヤにオプションをチョイスした。

 タイヤ交換義務を有する周回数29周、もしくは60分+1周のフィーチャーレースは気温26.6度、路面温度41.3度というドライコンディションでスタートを迎えた。しかし、上位勢がターン1に差し掛かろうかというなか、ホームストレートで身の毛のよだつ多重クラッシュが発生する。

 5番グリッドスタートのクッシュ・マイニ(インビクタ・レーシング/アルピーヌ育成)がストールを喫しグリッドから動けずにいたなか、17番グリッドから加速したオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ/レッドブル育成)がマイニを避けきれず追突。

 この追突で弾け飛んだマイニのマシンはジョセップ・マリア・マルティ(カンポス・レーシング/レッドブル育成)のマシンと強烈な勢いで接触し、マルティのマシンは宙を舞い激しく損傷。レースは上位勢が1周目のセクター2を迎える前に赤旗中断となった。

 幸いアクシデントに巻き込まれたドライバーは全員無事だったが、スタートからわずか数秒の間にマイニ、ゲーテ、マルティ、ラファエル・ヴィラゴメス(ファン・アメルスフォールト・レーシング)、ニールス・クーレン(AIXレーシング)の5台がリタイアとなった。
 
 約40分間の中断を経て、レースはローリングスタートで再開されることになった。なお、長時間の中断によりタイムレースへと変わった。

 計時上の2周目から3周目まではセーフティカー(SC)先導での走行となり、4周目に残り時間28分という状況でグリーンフラッグが振られた。

 ローリングスタートということもあり、混乱なく各車ターン1を通過。なお、このリスタートの最中、宮田がアムーリ・コルデール(ハイテック・パルスエイト)を攻略し15番手に浮上する。

 リスタート翌周の5周目、ターン1でマルタンスがアントネッリを攻略し2番手に浮上。さらに同じくターン1では宮田がファン・マヌエル・コレア(ダムス・ルーカスオイル)をかわし14番手にポジションを上げる。

 計時上6周目にDRS使用可能となると、マルタンスは積極的にフェルシュフォーに仕掛け、7周目のターン1飛び込みでフェルシュフォーをパスするとラップリーダーの座を掴んだ。

 その7周目終わりにはオプションスタート勢の3台がタイヤ交換を実施。翌8周目終わりにはトップのマルタンス、2番手フェルシュフォー、3番手アントネッリら上位3台がピットイン。

 ここでピットロードを進む後続の車両を先に行かせたマルタンスが割りを食うかたちでタイムを失ってしまう。これでフェルシュフォーがタイヤ交換組首位の座を取り戻す。

 また、タイヤ交換組の3番手争いを展開していたアントネッリとゼイン・マローニ(ロダン・モータースポーツ/ザウバー育成)がターン3で接触。アウトラップのマローニはタイヤが温まりきらず、白煙を巻き上げてエスケープへ。これでランキング3位につけるマローニは一気に最後尾まで後退してしまう。

 残り10分、計時上13周目にはコース上全車がタイヤ交換義務を消化し、フェルシュフォーがラップリーダーに返り咲く。2番手で追うマルタンスはファステストを更新する猛プッシュを見せ、両者の戦いに注目が集まった。

 しかし残り3分40秒、計時上の周回数にして16周目に入ろうかというタイミングでガブリエレ・ミニ(プレマ・レーシング/アルピーヌ育成)がターン15のバリアにノーズからクラッシュ。

 このミニのクラッシュによりバーチャル・セーフティカー(VSC)導入となると、残り1分30秒でSCへと切り替わり、SCランのままレースは17周終了でチェッカーが振られた。

 フェルシュフォーがトップチェッカーを受け、ポール・トゥ・ウインで今季初優勝を飾った。2位にマルタンス、3位にアントネッリが続いた。16番手スタートの宮田は13位となった。

 なお、アイザック・ハジャル(カンポス・レーシング/レッドブル育成)がノーポイントに終わった一方で、4位に入り11点を獲得したガブリエル・ボルトレート(インビクタ・レーシング/マクラーレン育成)がポイントランキング首位浮上を果たしている。

 2024年のFIA F2も残るは2戦4レースとなる。次戦となる第13戦は11月29日〜12月1日に、FIA F2初開催となるカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで行われる。

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