写真週刊誌『FLASH』が報じた元グラビアアイドルとの不倫関係について、11月11日に会見を開いた国民民主党の玉木雄一郎代表(55)。同氏は記事について「概ね事実」と報道を認め、謝罪。衆院選での躍進から一転、“身から出た錆”で窮地に陥った玉木氏の素顔とは……。
“103万円の壁”を壊す
「われわれが、最も政策を明確に伝えられた自負がある」
10月27日に投開票された衆議院選挙。今回の選挙で、議席数を公示前の4倍である28に伸ばした国民民主党。玉木氏は当時、晴ればれとした顔で選挙を総括していた。
自公が過半数割れとなり、一躍、政権編成のキャスティングボートを握った国民民主党。「希望の党」時代から7年間、時には“売れない実力派地下アイドル”とも揶揄された、玉木代表とはどんな人物なのか?
「東大を卒業して財務省、当時の大蔵省に入省しました。人間としていい男ですが、頑固で自分がこうだと思ったことは絶対に譲らないという面がありますね。本人の能力は高いですが、政治家としての実績はまだありません」
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こう話すのは、政治評論家の有馬晴海さん。
「民進党、希望の党に所属して、その後に国民民主党を結党しましたが、それぞれ政権を取っていたわけではないので、能力を発揮する局面がなかったからなんです。
今回、国民の手取りを増やすとして“103万円の壁”を壊すことを掲げたことで党の躍進につながりましたが、目のつけどころが良かったですね」(有馬さん、以下同)
玉木代表は、年収額が103万円を超えると税金が増えるという“壁”を、178万円まで引き上げることを公約として掲げてきた。
「“103万円の壁”は、これまで散々言われてきたことだけれど、財務省を敵に回すことは、野党にしてみれば無駄な抵抗。自民党は、むしろ財務省に税収を増やせと言われているからできるわけがない。そこを財務省出身の玉木氏が逆手に取ったわけです」
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「どれだけ信頼を得られるか」
178万円に上げることで税収は7兆〜8兆円下がる。その補填をどうするのか?と詰め寄られても、
「玉木氏は、7兆〜8兆円が国民に回ることで消費に向かい、消費税の税収が上がるじゃないか、と。とにかく召し上げることばかりを考えている財務省に、国民の手取り額を引き上げて気持ちよくお金を使ってもらったほうが、税金は取りやすいだろうということなんです」
議席が増えたことで、与党に対する力を手に入れた玉木氏。これからの彼の動向について、有馬さんはこう続ける。
「国民民主党が躍進したのは、玉木氏ひとりの力だといえます。でも、議席を持ったおかげで“政治は数”ということがわかったでしょう。これからの4年間で、どれだけ国民の信頼を得ることができるかで、議員数をまた倍増させることも現実味を帯びてきました」
与党から連立入りの秋波を送られたと報じられた玉木氏は、「ポストがどう、政権の動きがどうというのは多くの国民に関係ない」と前置きし、
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「欲しいのはポストではない。選挙で約束した“手取りを増やす”“国民の懐を潤す経済政策”を実現したい」
と、バッサリ。自分たちの政策を推しつつ、協力すべきところは協力するという立場を明らかにもした。単純な政権交代ではなく、これまでの政治の仕組みを変える勢いの玉木氏。
「自民党政治には安定感があるけれど、それは自分たちの仲間を守るためのもの。そういう政治を離れて、国民のための政策を推していくことで、玉木氏が信頼されるようになれば、次の選挙で彼が首相にという可能性は十分あると思います」(有馬さん)
とにかく重要なのは“国民の信頼”、そんな中で発覚した不倫報道の醜聞。玉木氏が取り組むべき最優先事項は、果たして――。