車に関するトラブルは、なにも交通事故に限ったことではない。人身事故でもなければ物損事故でもない、車を運転中に起きた恐怖のエピソードもある。
「トラブルと呼べるかどうかは何ともですが、今から15年位前の話です」と語り始めたのは埼玉県の40代男性(コンサルタント・士業・金融・不動産/年収600万円)だ。
「当時地元に住んでた私は友達から売ってもらった車で昼夜問わずドライブをしてました」
と、ドライブを楽しんでいた様子。いったい何があったのだろうか。(文:林加奈)
「振り返って坂を見ると、車が真っ暗になった地点には道の傍にまだ花束が置かれてました」
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男性の地元には、車が1台しか通れないような狭い坂道があったという。そこで、悲惨な事故があった。
「左右には木が生い茂ってて昼間でも薄暗いようなところ。夜中に酔っ払った女の人が道路で寝てしまい通行してきた車に轢き殺されてしまうという事故がありました。確かに昼間でも薄暗いのに夜道なら気づけるわけもないなー、なんて感じてました」
ある時、男性は友人と遊んだ帰り、夜中の2時ごろに車を走らせているとその狭くて暗い坂道が見えてきた。「手前を曲がれば別の道を使って帰れるのに、なんでか急に考え事が浮かんでくるような感覚で気づいたらその坂に入り込んでしまってました」と、なぜかその坂道を進んでしまったという。
「気持ち悪いしやだなーって思ったので、ライトをハイビームにして音楽ガンガンにしてさっさと通り抜けて帰ろうと思い坂を下っていたその時、ボンって音がして急に真っ暗で無音になりました。エンジンが止まったのか何が起こったのか理解できないんですが急に目の前は真っ暗になり無音で車が坂を下っていきます」
無音ということはエンジンが止まったということだろうか。その状態で坂道を下るのだから恐怖でしかないだろう。
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「めっちゃ怖くて左右後ろを確認する余裕もなく、坂を下りきったところで路肩にサイドブレーキで停車。改めてキーを回すと普通にエンジンがかかりハイビームで音楽ガンガンに戻りました」
恐怖を覚えながらも冷静にサイドブレーキで停車した男性。
「振り返って坂を見ると、車が真っ暗になった地点には道の傍にまだ花束が置かれてました。 怖くなりダッシュで帰り二度とその坂には行ってません。あれが車のトラブルなのか何なのか未だに謎です」
と、原因不明の現象を振り返っていた。
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