12月4日、韓国のヒョンデがもつ高級車ブランドのジェネシスは、すでに参入が発表されていたWEC世界耐久選手権参入をはじめとしたスポーツカープログラムの詳細を発表した。新たに開発されたジェネシスGMR-001で2026年にWEC、2027年にはIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに挑む。
ヒョンデは9月、高級車ブランドのジェネシスでのスポーツカーレース参入を表明していたが、その『ジェネシス・マグマ・レーシング』と名乗るプロジェクトの詳細が明らかにされた。ジェネシスが投入するのはオレカ製シャシーをベースとしたLMDh規定で製作されるハイパーカー、ジェネシスGMR-001。ジェネシスの“アスレチック・エレガンス”の取り組みを体現させるほか、ハングルの『マグマ(마그마)』の綴りをロゴデザインに採り入れる。
またGMR-001の発表にともない、ジェネシス・マグマ・レーシングの参戦に向けた体制やロードマップも発表された。ジェネシス・マグマ・レーシングの耐久レース参戦に向けて、ヒョンデ・モータースポーツのシリル・アビデブールがチーム代表を務めることになった。
「ジェネシス・マグマ・レーシングの立ち上げは記念すべき出来事だ。ヒョンデ・モータースポーツはグローバルな活動のバックボーンとして、この野心的なプログラムで重要な役割を果たしていく」とアビデブール。
さらに開発に向けて、ふたりのドライバーが加わった。耐久レースで豊富な知識をもつアンドレ・ロッテラーとピポ・デラーニがシミュレーター、さらに開発、そして2026年のLMDhのデビューシーズンでのレースドライバーを担う。
「耐久レースに挑戦を開始するジェネシスブランドに加わることができ、とても興奮しているし感謝している」とロッテラー。
「この機会は僕の仕事、経験、情熱、モチベーションを注ぐのに最適な機会だ。このプロジェクトに取り組み、成功する未来を築くことにワクワクしているよ」
またデラーニは「ジェネシスの耐久レース参戦に向けた野心的なプログラムは、僕にとって断ることができないチャンスだった。ドライバーとして、プログラムに最初から関わることは大いにやり甲斐がある。開発とタイトルを獲得した経験をチームにもたらすことを楽しみにしているよ」と語った。
さらに2026年に向け、チームはIDECスポールと協力し、2025年のヨーロピアン・ル・マンのLMP2に参入する。ここにはローガン・サージェント/ジェイミー・チャドウィック/マティス・ジョベールというトリオが参加し、参戦に向けた準備を進める。
そしてジェネシス・マグマ・レーシングは、南フランスのポール・リカールそばに拠点を設け、オレカとIDECスポールと連携。業務を効率化していくという。
公開されたジェネシスGMR-001のデザインは、ジェネシスの市販車に採り入れられる2ラインヘッドライトから伸びるラインがフロントからリヤにかけて流れ、デザイン面でのインパクトを高める。ジェネシス・マグマのラインアップからインスピレーションを得たボディは、空力を最適化しつつキャラクターを強調したとしている。