AIが位置関係で“文脈”まで理解 NEC、図表を自動でデータ化するサービス開始

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2024年12月14日 09:31  ITmedia ビジネスオンライン

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NEC Innovation Day 2024に登壇したNEC Corporate SVP 兼 AI テクノロジーサービス事業部門長 兼 AI Research Officer 山田昭雄氏(撮影:河嶌太郎)

 NECは2025年1月、複雑な図表を読み取り、自動でデータ化し利活用できるAIサービスの提供を開始する。生成AIで活用可能なデータの種類を広げ、適用業務を拡大していく。金融・医療・製造業などの顧客に向けてサービスを提供する。生成AI関連事業で、2025年度末までに約500億円の売り上げを目指す。


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●AIが図表の位置関係で“文脈”まで理解 どんなサービス?


 多くの企業や公共機関が生成AIを活用した業務変革を進めている。今後特に用途の拡大が期待されている分野の一つが、図表を含む書類のデータ化だ。


 複雑な図表の読み取り作業は、これまで多くの時間をかけて人が行ってきた。AIによって自動で読み取る技術もある一方、文字の読み取りや図表の判別などに機能が限定され、文字や図表の間の位置関係によって表される文脈を理解できなかった。


 今回のサービスでは、図表の意味や形式を考慮した処理をすることで、文字や図表の間の位置関係によって表される文脈を損なわずに、自動で正確に読み取れる。これにより、業務マニュアルや商品カタログのように図表を多く含む書類の生成AIでの活用が進む。回答の正確性を高めるとともに、図表を活用したユースケースの拡大を促進するという。


 損益計算書やプロセスフロー図、組織図など業務に特化した図表をデータ化し、AIのファインチューニングに必要な追加学習や、RAGと呼ばれる社内文書検索システムに活用することで、専門業務に特化したAIを構築でき、高度なタスクを実行する。


 NECは従来型のSIerから「Value Driver」への進化を標ぼうし、その価値創造モデルを「BluStella」(ブルーステラ)として体系整理した。DXに関して、ビジネスモデル、テクノロジー、組織・人材の3軸で、戦略構想コンサルティングから実装に導くオファリングなどEnd to End(上流から下流まで)のサービスを提供していく。


(小松恋、アイティメディア今野大一)



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