「なに見てんだよ!」深夜の電車で出会った“女子高生”の正体にア然…「イライラが止まりませんでした」

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2025年02月08日 16:10  日刊SPA!

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※写真はイメージです。
 移動に欠かせない交通手段のひとつである電車。しかし、通勤や通学の時間帯は混雑するため、殺伐とした雰囲気がある。車内では譲り合いの精神を持って、お互い気持ちよく過ごしたいものだ。
◆3夜連続で遭遇した“謎の女子高生”

 島村孝さん(仮名・30代)が通勤で利用していた地下鉄は、マイナーな路線だったため、夜9時ともなると車内は空いていたという。いつもと同じ時間帯の電車に乗っていると、途中の駅で珍しい“人物”に遭遇した。

「え、こんな時間に“女子高生”?」

 その沿線では、夜遅くに高校生を見ることは珍しかった。島村さんは違和感を覚えた。とはいえ、疲れていたので深く考えず、その日は過ぎたそうだ。

「翌日、また同じ時間帯の電車に乗ると、同じ“女子高生”がいました。そこで、『どんな子なんだろう……』と気になってしまったんです」

 島村さんは思わず二度見してしまったという。

「えっ……この人“おじさん”じゃない?」

◆“女子高生”にイライラが止まらなかった

 制服、カバン、ハイソックス……パッと見は女子高生だったのだが、その顔、体、肌は、どう考えても“おじさん”だった。島村さんは、衝撃とともにその夜も帰途についた。

「さすがに、『3日連続は会わないだろう』と思いながら電車に乗っていました。すると、あの“女子高生”が、しかも今度は、私の真正面に座ったんです」

 島村さんは、まじまじと観察してしまった。

「本当にこういう人がいるんだと目が離せなくなっていました。印象としては、40代くらいに見えましたね。すると、そのおじさんも私のほうへ視線を返してきたんです」

 そして、「なにこっち見てんだよ!」といって、島村さんを睨んできたのだとか。

「いやいや、見られるような“女子高生コスプレ”して電車乗っているのはあなたでしょう!と、イライラが止まりませんでした」

 その日を最後に、その“女子高生おじさん”を見ることはなかった。通勤電車の体験として記憶に深く刻まれた出来事であり、今でも忘れられないそうだ。

「そのときはムカつきましたが、今となっては、このように話せる思い出になっています」

◆“べっぴん”しか女性専用車両に乗っちゃいけないの?

 竹中みなみさん(仮名・40代)は、新卒で大阪に勤務することになった。

「私を含めた3人が地方から引っ越してきていて、すぐに仲よくなりました」

 当時の阪急電車は女性専用車両が導入されたばかり。男性がいない空間は“安心する場所”だったという。

「私たちはいつも通り、社員寮に戻るために3人で女性専用車両に乗っていました。すると、発車間際に50代くらいの酔っぱらったおじさんが乗車してきたんです」

 竹中さんが恐る恐る「ここは女性専用車両ですよ」と言うと、男性が「ああ? 5分くらい我慢せえ!」と怒鳴り返してきたそうだ。

 時計を見ると夜の8時55分。当時の女性専用車両は夜9時までだったため、男性はそう言ったのだ。男性の剣幕に恐怖心をこらえながら、竹中さんは再び「でも、まだ女性専用の時間ですよ」と丁寧に伝えたのだが……。

「おじさんは、『知るか、こっちは一緒に乗ってやってんだぞ! 黙って座っとけ、ブサイク』と罵ってきたんです。小学生のような悪口に言い返す言葉も思いつきませんでした」

 その後、さらに暴言が続いたという。

「無言になってしまった私を尻目に、おじさんは隣にいる私の同僚が目に入ったらしく、『そっちの“べっぴん”さんは、女性専用車両でええ』と私に言いました」

 自分勝手に女性専用の時間を無視し、セクハラ発言をする男性に、強い怒りを覚えた。

◆泣きながら寮まで帰ることに…

「なんやと! お前が出ていけ!」

 竹中さんの頭に血が上った瞬間、同僚が“般若の形相”で男性を怒鳴りつけたのだ。

「彼女はいつも穏やかな性格なんです。それが、とんでもないドスの利いた声で……。彼女の変貌ぶりにおじさんは後ずさりして、『なんや……』と言いかけました。すると彼女は『文句あんのか!』と啖呵を切ったんです。その言葉におじさんは酔いがさめたのか、よろよろと隣の車両に移っていきました。

 彼女は『ごめん』とうなだれていて、私たちを守ろうとしてくれたのが痛いほど伝わってきました。一緒に泣きながら寮まで帰ったのを覚えています」

 後日、竹中さんが彼女に聞いたところ、「最近見た吉本新喜劇を参考にして怒鳴ってみた」とのことだった。

「今では、『あのときのことを思い出すと勇気が出てくるんよ。ありがとう』と笑い合えるようになりました」

 電車では個人のマナーが大いに問われる。だが、不快に感じても声をあげにくい空気があるのは事実だ。自分の何気ない行動が周囲の迷惑になっていないか、あらためて意識する必要があるだろう。

<取材・文/chimi86>

―[乗り物で腹が立った話]―

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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