GT300合同テストに二度目の登場。ミシュランを履きaprが走らせたプリウスGTの今回の目的は

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2025年02月11日 09:10  AUTOSPORT web

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2025スーパーGT GT300富士合同テスト ミシュランを履き走行したTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT
 2月6〜7日、静岡県の富士スピードウェイで行われたGTエントラント協会主催のGT300合同テストには、今シーズンのスーパーGTに臨むチームを中心に18台が走行したが、そのうちの1台は異色の存在だった。2021年までGT300クラスで活躍していたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTだ。2024年にSUGOで行われたGTエントラント協会テスト以来の走行だったが、今回はどんな目的があったのだろうか。

 2021年までaprが走らせていたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、2022年からGR86 GTにその座を譲ってからは、30号車を支えてきたカローラ三重の本社店舗で展示されていた。そんな一台にひさびさに火が入ったのが、2024年7月にスポーツランドSUGOで行われたGTエントラント協会主催のテスト。この時は、ヨコハマの市販タイヤであるA005を履き、永井秀貴と小山美姫がドライブ。GT300規定車両を体験していた。

 そのSUGOでの走行から約7ヶ月。ひさびさに登場したTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは、ふたたびカーナンバー300をつけ、30号車、31号車と並んで富士スピードウェイに姿をみせた。車体にはヨコハマのロゴがそのまま貼られていたが、履いているタイヤのサイドウォールにはミシュランのロゴ。隣のピットでは30号車が今季使用するミシュランを履いており、一見すると2台での開発をしているようにすら見受けられた。

 しかし、aprの金曽裕人監督はこの見方を否定した。300号車の今回の走行の目的とタイヤについて聞くと「あれは購入してきたタイヤ」と説明した。

「あのクルマは何を履いても良いのですが、たまたまソフトタイヤのスリックに在庫があったのがヨコハマでもダンロップでもなく、ミシュランだったということです。SUGOの時はヨコハマでしたけどね。普通にタイヤショップで誓約書を書いて買っているもので、開発を兼ねているとかは一切ないです」

 実際に、30号車と300号車ではタイヤサイズすら違うという。車体のロゴを貼り替えていないのも納得がいくというものだ。また300号車のタイヤは今季のレギュレーションにも合致していない。あくまでタイヤは「何を履いても良い」もので、走行した主眼は別にある。「簡単に言うと、aprとして必要とする部品やシステムの開発のためのテストカーとして走らせています」というものだ。詳細は明かされなかったが、チームウェアを着ていない人々がピットに多く出入りしていたが、そのためのスタッフだという。

 その開発のため、今回は永井秀貴とともに、2024年までGT500クラスを戦っていた中山雄一がドライブ。また31号車のドライバーである小山美姫もふたたび乗り込んでいた。中山は以前aprに所属しており、2015〜16年にはタイトル争いも展開したドライバー。もちろんその時とは駆動形式すら違うが、ひさびさにプリウスGTをドライブすることになった。

 中山の起用について金曽監督は「今回雄一を呼んだのは、開発能力が高いから」と説明している。

「今年はGT500の絡みもないですからね。ウチの卒業生でもあり、いろんなクルマを乗っていますし、すごく良いセンサーを持っている。しかも時間が空いていたということです(笑)」

 こうして開発にも使用できるのは、GTA-GT300規定車両のある意味での強みとも言えるのかもしれない。ひょっとするとまたどこかで走行するシーンが見られるのかも。

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